第一カッター興業---3Qは増収かつ大幅な増益、切断・穿孔工事事業が堅調に推移
*18:13JST 第一カッター興業---3Qは増収かつ大幅な増益、切断・穿孔工事事業が堅調に推移
第一カッター興業<1716>は5月15日、2026年6月期第3四半期連結決算を発表した。売上高が前年同期比3.0%増の156.48億円、営業利益が同28.6%増の17.74億円、経常利益が同32.5%増の19.67億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同49.4%増の15.29億円となった。
主力である切断・穿孔工事事業の完成工事高は前年同期比2.9%増の151.62億円、セグメント利益は同17.8%増の26.25億円となった。中長期的なインフラの更新需要を背景に、民間工事も含めて施工が堅調に推移し増収を維持している。自社施工の改善に加え、外注費の抑制を徹底したことなどが奏功し、営業利益ベースで大幅な増益を達成した。同社が強みとするレーザー工法をはじめとした幅広い工法への対応力が顧客から高く評価されており、取引顧客基盤の拡大に繋がっている。
ビルメンテナンス事業の完成工事高は同5.2%増の4.86億円、セグメント利益は同24.2%減の0.38億円となった。ストックビジネスとしての安定的な成長を見据えて新規顧客の開拓に注力しており、首都圏を中心に大手デベロッパーの新規案件開拓が進んだことで増収を確保した。利益面については、将来的な収益拡大に向けた営業体制の強化や施工体制の構築に伴う管理費等の先行投資が増加したことで前年同期を下回ったものの、事業基盤の拡充は着実に進展している。
財政状態については、総資産が前連結会計年度末比で12.51億円増加の234.98億円となった。これは、関西エリアにおけるシェア拡大を目的に大阪営業所や松山営業所を開設するなど、成長戦略に沿った土地の取得や体制整備を進めたことによるものである。自己資本比率は85.5%と極めて高い水準を維持しており、強固な財務基盤を確立している。今後は、蓄積されたキャッシュを成長戦略に基づく投資へ優先的にアロケーションしつつ、自社株買いも含めた機動的な株主還元を検討していく方針である。
2026年6月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比1.3%増の205.00億円、営業利益が同16.9%増の19.25億円、経常利益が同14.7%増の20.55億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同23.8%増の16.43億円とする、2026年2月13日発表の修正計画を据え置いている。親会社株主に帰属する四半期純利益の大幅な伸長は、営業増益の効果に加えてトヨコー株式の売却に伴う投資有価証券売却益3.36億円を特別利益に計上したことが大きく寄与している。
足元の事業環境としては、建設業界全体では、企業間で業況の濃淡が見られる中、厳しい受注環境が意識されており、急速な落ち込みを注視する必要があるものの、第3四半期までの高い進捗水準を維持して計画の達成を目指す。中期経営計画2027において最終年度の目標として掲げる「営業利益率10%」の達成に向けては、現状の厳しい環境下においても継続的な収益性の向上に努め、極力目標に近づける構えである。また、レーザー工法などの新事業領域のさらなる加速や、人材育成・営業体制の強化を通じて、来期にかけて一層の事業規模拡大と収益性向上の両立を図っていく。
株主還元については、配当の従来方針を見直し、段階的に水準を引き上げ配当性向30%以上を目指す方針を示している。今期の年間配当は前期と同額の40円を予想しているが、今後は安定的な増配を念頭に置きながら配当の積み増しを検討し、株主への利益還元を継続的に進めていく意向である。
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