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銘柄/投資戦略 2026/07/30 15:20 一覧へ

IDOM Research Memo:1Q決算後の株価下落は行き過ぎ、2Q以降は在庫適正化と大型店効果も寄与か

*15:20JST IDOM Research Memo:1Q決算後の株価下落は行き過ぎ、2Q以降は在庫適正化と大型店効果も寄与か IDOM(イドム)<7599>は、「Gulliver(ガリバー)」ブランドで国内中古車の買取・小売を手掛ける業界最大手である。事業は小売、卸売、付帯サービスの3領域で構成され、全都道府県に444店舗(2026年2月末時点)を展開している。小売事業では、大型店を中心に中価格帯車両を販売し、保証やローンなどの付帯サービスと組み合わせた高付加価値化を推進している。卸売事業では、買取車両をオークションで流通させ、短期間での在庫回転により相場変動リスクを抑制している。付帯事業では、各種サービスの付帯率上昇が台粗利の向上に寄与しているが、自動車割賦販売も安定的な収益基盤となっている。国内中古車市場は非寡占かつ成長市場であり、同社は30年超の業歴で培ったブランド力と信頼を背景に業績を拡大している。

1Qは大型店舗への投資を継続しながら、かつ在庫処分を実行しながらの増収増益

1. 2026年2月期の業績概要
2026年2月期の業績は、売上高562,774百万円(前期比13.3%増)、営業利益20,209百万円(同1.6%増)、経常利益18,608百万円(同2.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益11,914百万円(同11.4%減)となった。売上高及び営業利益は過去最高を更新した。売上高は、小売台数の増加や大型店の出店が進展したことに加え、オートオークション相場の上昇に伴う車両単価の上昇により増収となった。利益面では、卸売事業が上期において中古車相場下落の影響により減益となったものの、小売事業が販売台数増加と台粗利拡大により利益面をけん引し、全体での営業増益に寄与した。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、有利子負債増加に伴う支払利息の増加や実効税率の上昇が影響し、減益となった。

2. 2027年2月期の業績見通し
7月14日に発表された2027年2月期第1四半期決算は、売上高で前年同期比15.5%増の159,614百万円、営業利益で同15.4%増の4,356百万円となった。同業他社の好決算から期待感も先行したと想定されるが、大型店舗への投資を継続しながら、かつ在庫処分を実行しながらの増収増益となっている。2023年2月期を100とした小売台粗利は前年同期比+10%の110、小売り台数は前年同期比4%増の45,558台、在庫台数は前年期末比▲7%の1,073億円となっている。第2四半期以降は在庫の適正化が効いてくることに加えて、今後は車検整備や大型店舗への投資効果も出てくるものと想定される。2027年2月通期の業績は、売上高629,000百万円(前期比11.8%増)、営業利益24,000百万円(同18.8%増)、経常利益22,400百万円(同20.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益14,200百万円(同19.2%増)と、増収増益を見込んでいる。前期までの出店効果の通期寄与に加え、大型店10店舗の新規出店により、小売・卸売ともに販売台数の増加を見込んで増収を計画する。利益面では、中古車相場の安定を前提に、価格設定精度の向上や付帯収益の拡大により台粗利の改善を見込むほか、出店ペースの抑制による販管費率の低下により、各段階利益において2ケタ超の増益を見込む。

3. 成長戦略
同社は、「来たるモビリティ社会」を見据え、2033年2月期までを対象とした3段階の成長フェーズを設定している。進行中の「中期経営計画2023-2027」期間にあるフェーズ1では、「攻めの拡大期」として大型店出店や台粗利の高付加価値化により成長基盤を構築する。フェーズ2(次期中期経営計画期間)では、生産性向上とROICの維持を通じて組織基盤の強化を図る。フェーズ3(次々期中期経営計画期間)では、シェア拡大と顧客生涯価値(Life Time Value。以下、LTV)向上を軸に成長を加速し、業界No.1の確立を目指す。

進行中の中期経営計画は、小売台数や台粗利水準の改善など主要KPIは順調に進捗しているものの、インフレに伴うコスト上昇により営業利益は計画未達を見通している。ただし、商談成約率の向上による増益余地を背景に、営業力強化を通じた収益拡大により目標達成を目指す。一方、ROICやフリーキャッシュ・フロー(FCF)などの指標は達成可能な水準にあり、収益性の改善と事業基盤の強化は着実に進展している。

4.株価
未達となるであろう営業利益の目標値は30,000百万円となる。新中期経営計画の数値は発表を待つことになるが、経営体質の強化が進んでおり、2030年2月期に営業利益30,000百万円という数値が出ても違和感はない。PER15倍で評価された場合、時価総額は3,000億円を上回ることになろう(現状1,384億円)。また、ネクステージ<3186>の今期予想は営業利益で27,600百万円、PER15.5倍、時価総額2,746億円、配当利回り1.47%となる。IDOMの配当利回りは3%を上回り、類似企業比較からもIDOMの株価に上値余地を見いだせる。実態と比して調整した現状の株価は、さらに魅力的な水準となった感がある。

Key Points
・2026年2月期は、売上高・営業利益は過去最高を更新
・2027年2月期は売上高・営業利益とも2ケタ増加見込み、3期連続増収増益へ
・2033年2月期に市場シェア10%を長期目標とし、3段階の成長フェーズを設定


(執筆:アナリスト 山本泰三)

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