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銘柄/投資戦略 2026/09/30 13:08 一覧へ

unerry Research Memo(8):4つの成長戦略とともに重点テーマを推進

*13:08JST unerry Research Memo(8):4つの成長戦略とともに重点テーマを推進 ■中期成長戦略の進捗状況

1. 進捗状況
2023年9月、中期成長戦略として、2028年6月期の売上高100億円、2023年6月期から2028年6月期までの年平均成長率36%の目標を掲げた。進捗状況は、2024年6月期は前期比36.5%増の2,834百万円、2025年6月期は同31.4%増の3,726百万円、2026年6月期は同31.0%増の4,879百万円と売上高は堅調に推移している。なお、直近5年間における年平均成長率は44%を記録するなど持続的な成長を維持している。2027年6月期はunerry<5034>単体で同33%増を見込み、目標達成に向けてさらに成長を加速させる方針だ。利益面においても、営業利益は直近4年間の年平均成長率55%を達成、直近2年間は営業利益率として8%台を維持する等(2025年6月期8.4%、2026年6月期8.8%、いずれも単体)、売上高の成長と収益性改善を両立している。同社は現在ブログウォッチャーとの合併検討を進めているが、当初目標である同社単体での売上高100億円(2028年6月期)は維持している。なおグループとしての中長期的な成長の方向性は、合併の検討結果を踏まえて2027年6月期下期を目途に開示する予定である。

2. 具体戦略と重点テーマ
現在の中期成長戦略では、2028年6月期の売上高100億円達成に向けた経営目標として「潜在成長率の向上」「新規顧客獲得」「リカーリング顧客化・単価向上」「組織の急成長」の4点を掲げ、各目標に1つずつ、合計4つの具体戦略「Data Scaling Law戦略」「重点パートナー戦略」「フライホイールプロダクト戦略」「人的資本戦略」を策定し、経営目標の達成に向け推進している。

同社としてはこの4つの経営目標とそれに基づく具体戦略を自社にとっての普遍的な取り組みとして今後も堅持していく考えであるが、2027年6月期はそれらに追加して3つの重点テーマを掲げている。内容は「顧客基盤の強化」「ブログウォッチャーとの合併検討」「AI・ワールドモデル」の3点で、足元の増収増益を確保しつつ、次の成長ステージに向けた施策としてこれらに経営資源を集中させる。ここでは「ブログウォッチャーとの合併検討」を除く2点について述べる。

重点テーマの1点目である「顧客基盤の強化」では、グローバルなデータインフラを擁するインフラ企業への進化に向けて、顧客価値と利用基盤の拡大を両輪として顧客基盤を強化する。KPIであるリカーリング顧客数やNRR、年間顧客単価の向上や、売上高年次コホート(各年度で獲得した同顧客による経年売上高)の積み上がりに見られるように、順調に拡大してきた顧客基盤について、顧客ポートフォリオに応じた強化を図る。同社の強みとする「顧客課題への深い理解と提案力」によって顧客の課題解決を実現した成功事例を標準化し、顧客特性に応じた最適なアプローチを実施することでより多くの顧客に安定的にサービス提供を行うことを目指す。「顧客価値の拡大」は個別顧客の成長に寄り添った施策で、サービスの導入・利用開始から利用拡大、高度活用・クロスセル、大型顧客化といった一連のプロセスを標準化し、多様な特性や課題を抱える顧客にマッチしたサービス提供を図りつつ顧客単価や収益性を最大化する。「利用基盤の拡大」は顧客基盤の裾野の拡大と安定収益基盤の構築を図る施策で、新規顧客獲得、リカーリング化、業種・業態の多様化といったプロセスをさらに強化する。これにより多様な顧客との強固なつながりを積み上げ、リアルデータインフラとしての基盤拡大につなげる。これらを両輪として健全な収益ポートフォリオの形成を目指す。2027年6月期はポートフォリオ別の最適アプローチを確立することを目標とし、中長期的には強固なデータインフラを擁するインフラ企業への進化を目標に掲げている。

重点テーマの3点目である「AI・ワールドモデル」は、今後の事業のスケール化に向けてデータ・提供基盤を構築することを目指す施策である。ワールドモデルとは同社が掲げる新しいビジネスモデルで、顧客企業が政策立案や需要予測、業務改革等を目的にAIを活用することを前提に、同社の擁するリアル世界のデータをAIが活用しやすい形で提供するサービス(データ連携サービス)とともに、AI導入サービスを行う。これにより自社データやオープンデータだけでなく、同社が擁するリアル世界のデータを顧客企業が活用できるようにし、顧客企業における生活者行動データの整備、データ統合・意味付け・予測基盤の強化、課題に沿った活用モデルの検証、といった一連の作業を支援していく。各企業でのAI活用が進むなか、同社の強みであるリアルデータやその活用ノウハウを生かしたサービスに、AI技術を取り入れることで、顧客企業とのさらなる紐帯強化を図る。AI導入サービスについては、同社は顧客企業へのコンサルテーションを通じて顧客企業の売上高向上やコスト削減等につながる支援を行う方針で、2027年6月期は事業化や再現性の検証を推進し、中長期では事業としてのスケール化を目指す方針である。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)


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