ソケッツ---26年3月期は6期ぶり黒字化、音楽データサービスの伸長や収益構造改革が奏功
*09:58JST ソケッツ---26年3月期は6期ぶり黒字化、音楽データサービスの伸長や収益構造改革が奏功
ソケッツ<3634>は5月12日、2026年3月期非連結決算を発表した。売上高が前期比1.9%増の10.60億円、営業利益が0.52億円(前期は0.76億円の営業損失)、経常利益が0.55億円(前期は0.80億円の経常損失)、当期純利益が0.86億円(前期は1.39億円の当期純損失)となった。長く続いた先行投資モデルから脱却し、4期連続の増収とともに6期ぶりの黒字転換を達成した。
当期は、主力の音楽データサービスが売上・粗利率ともに大幅に伸長し、全体業績を牽引した。サブスクリプション向けサービスの継続成長に加え、生成AIでは扱いきれない領域として体系的データ化を推進するインディーズ領域(全国ライブハウス情報のデータ整備)関連システムが新規売上として大きく寄与した。映像データサービスは既存クライアントの一部開発データ契約終了の影響で売上高こそ微減となったものの、生成AIとの協働によるデータ制作工程の効率化が進んだことで、粗利額は前年比110%と大幅に拡大した。感性マーケティングサービス「Trig's」については、ターゲット市場の再定義にともない減収となったが、運用改善や広告提案の精度向上を通じて収益性は向上している。
コスト面では、全社的な業務効率化やオフィス移転などにともなう固定費削減を徹底した。成長投資である研究開発費は維持しつつ、オペレーションコストのみを見直したことにより、販管費を前期の5.52億円から4.80億円へ大幅に圧縮し、収益構造改革が進展した。新規事業においては、2月にエンターテイメント特化型DMP「MSDB Bridge」をリリースした。集英社との取り組みによる共同コミック制作をはじめ、コンテンツデータサービス会社からIPコンテンツデータテック企業への脱皮に向けた新規施策が複数進行している。
財務面では、有利子負債ゼロの無借金経営と自己資本比率65.4%を維持し、非常に健全な財務体質を確保している。今後は上場メリットを活かし、直接・間接金融の積極活用へと方針を転換し、小規模M&AやIPコンテンツやクリエイターへの投資・育成を進める方針である。また、株主優待の新規導入や立会外買付分配などが奏功し、期末の株主数は約2,500名へと大幅に増加した。
2027年3月期通期の業績予想については、売上高が前期比3.8%増の11.00億円、営業利益が同23.9%増の0.65億円、経常利益が同21.7%増の0.67億円を見込んでいる。なお、当期の株主還元として、期末配当金を1株当たり6円へと増配したほか、同社ならではのエンタメ体験型株主優待制度を新たに導入している。
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