新興市場見通し:大型生成AI関連株の落ち着きを待ちつつ、7月相場入りで機関投資家の買いに期待
*14:54JST 新興市場見通し:大型生成AI関連株の落ち着きを待ちつつ、7月相場入りで機関投資家の買いに期待
■新興市場も地合いが悪化
今週の新興市場は下落。日経平均は週初6月22日に史上最高値を更新した後は調整に入り、先週末比2.65%安と2週ぶりに下落した。グロース市場指数は同1.84%安と5週連続安で年初来安値を更新し、グロース250指数も同1.80%安と5週連続で下落した。プライム市場で相場の柱となってきたキオクシアホールディングス<285A>が同15.11%安と急落し、新興市場も地合いが悪化した。時価総額最上位グループ銘柄を算出対象とするグロース市場コア指数も同3.45%安と4週連続で下落し、年初来安値を更新した。
時価総額上位銘柄では、QDレーザ<6613>が先週末比12.70%高と、時価総額500億円以上で唯一の2けた上昇となった。トランプ米大統領が22日、量子コンピューター開発推進などの大統領令2本に署名したことが買い材料。時価総額最大のトライアルホールディングス<141A>は、同7.54%高と2週ぶりの反発。食料品の消費減税を巡る議論の進展を手掛かりに押し目買いが優勢となった。一方、MTG<7806>が同5.10%安と3週ぶりに下落した。宿泊施設向けシャンプーなどのセットを7月から出荷するとの発表を好感して先週に急伸した反動で下げた。
その他、サクシード<9256>が同2.13倍で上場来高値引け。同社は、学校へICT支援員などを派遣しており、教員の負担軽減を目的とした外部人材拡充への期待で買われた。coly<4175>は24日に年初来高値を更新し、同約20%高と急騰。ディズニーキャラクターを活用したスマートフォン向けゲームの公式サイト開設を発表し、買い人気を呼んだ。一方で、海帆<3133>は上場来安値を更新。監査法人から監査意見不表明の報告書を受領したと発表し、売りが殺到した。
今週は、金融機関の基幹システム刷新支援を手掛けるLiNKX<584A>が23日にグロース市場に上場し、初値は公開価格比36.1%高。週末26日はストップ高2575円の上場来高値で取引を終えた。AIやクラウド技術に強い先端IT企業として評価された。
■大幅安銘柄を中心に押し目買いが強まるか
来週の新興市場は、キオクシアHDなどプライム市場を主導する大型生成AI関連株の落ち着きを待つ相場となろう。今週は、グロース市場指数が年初来安値を更新し値頃感が強まっており、キオクシアHDなどが反転に向かえば、データセクション<3905>やQPSホールディングス<464A>など今週末の大幅安銘柄を中心に押し目買いが強まりそうだ。
週初6月29日から受け渡しベースで26年の後半相場に入る。機関投資家の資産配分見直しに伴い、過熱感の強いプライム市場の生成AI関連株には利益確定売りが予想され、売却代金の一部が新興市場の時価総額上位銘柄に回る可能性がある。時価総額3位で今週は5週ぶりに反発したパワーエックス<485A>や、TOPIX採用観測のあるオンコリスバイオファーマ<4588>などが注目される。
来週は、30日に子ども向け体操教室や放課後デイサービス施設を運営するネイス<589A>がグロース市場に上場する。4月9日上場のソフトテックス<550A>から今週のLiNKXまで、7銘柄連続で初値が公開価格を上回っている。グロース指数が年初来安値を更新するなど既上場銘柄が低調なだけに、上値のしこりのない初物に買いが向かいそうだ。ネイスの後は7月15日に、AIを駆使したチャットによる顧客対応システムを開発するチャットプラス<598A>がグロースに上場予定となっている。なお、今週は東証により、太陽光発電開発のアイ・グリッド・ソリューションズ<603A>のグロース上場と、原発建設や保守、廃炉工事を手掛けるビーエイブル<604A>のスタンダード上場が承認された。上場予定日はいずれも7月29日。
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