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竹本容器:「資源循環型パッケージングカンパニー」、復調過程で株価に割安感

2025年01月22日 09:48 銘柄/投資戦略

*09:48JST 竹本容器:「資源循環型パッケージングカンパニー」、復調過程で株価に割安感 竹本容器<4248>は、容器の企画・開発・製造・販売を一貫して行っており、30年以上前から資源循環型パッケージングの開発に取り組み「資源循環型パッケージングカンパニー」を目指している。「国内での顧客基盤」「製造機能」「上場による財務基盤」を築き上げ、「海外展開の強化」を進めている。同社の特徴はスタンダードボトルを称する金型の自社保有にあり、カスタマイズによるノウハウ蓄積によって品揃えの低コストによる多様化が可能となる点だろう。20,000通り以上の組み合わせが小ロットから可能である。売上高構成比は、過去8年(2014年度→2022年度)で4割近く伸びた化粧・美容分野が6割強を占め、同様に2割近く伸びた卸・その他分野が2割弱、同4割近く伸びた食品・健康食品分野が10%、同6割強の伸びとなった化学・医薬分野が6%と続く。

2024年12月期第3四半期累計決算は、売上高で前年同期比11.2%増の11,903百万円、営業利益で同2.1倍の773百万円となった。日本では売上高が前年同期比13.8%増の9,619百万円、営業利益が同37.6%増の794百万円となった。営業活動の強化を継続、受注金額は大型案件があった前四半期比では減少したものの、前年同期比では増加。リピート案件の後押しもあり増収増益を確保している。中国では売上高が前年同期比4.6%減の1,815百万円、営業損益が10百万円の赤字(前年同期は190百万円の赤字)となった。消費者の節約志向が継続しており減収となったものの、営業損益は生産の自動化を進めることなどでコストコントロールを徹底し、前年比で赤字幅を縮小している。資源循環型パッケージング売上は2,825百万円(連結売上高の23.7%まで)拡大している。通期では売上高で前期比6.5%増の15,250百万円、営業利益で同57.1%増の820百万円が見込まれている。

2030年度のKPIは、売上高(連結)で30,000百万円(うち日本で20,000百万円、中国で7,000百万円、インドで1,300百万円、欧州で1,700百万円)、顧客数(年間取引社数)7,500社(2022年4,401社)、金型保有数5,740型(3,803型)。カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーに配慮した新製品開発の推進により、資源循環型パッケージング製品の売上比率は90%超と想定されている。中国およびインドでの拡大に加え、環境対応ビジネスの展開により、「資源循環型パッケージングカンパニー」を目指している。

中国の状況から厳しい業績であったが、それも復調傾向にある。配当利回りは4.34%、PBRは0.90倍と割安感の残る同社に注目しておきたい。

<NH>

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