ハイテク株への自律反発狙いが強まるか注目
*08:39JST ハイテク株への自律反発狙いが強まるか注目
29日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。28日の米国市場は、NYダウが136ドル高、ナスダックは391ポイント高だった。中国の新興企業が発表した生成AI「DeepSeek」がハイテク企業の優位性を脅かすとの懸念から、前日に急落したエヌビディアなど半導体株を中心に買い戻す動きとなった。消費者信頼感指数が予想外に悪化したため一時下落に転じる場面もあったが、ハイテク株の買戻しが続き相場全体の上昇をけん引した。シカゴ日経225先物は大阪比340円高の3
9410円。円相場は1ドル155円50銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。エヌビディアなど半導体株の反発により、前日までのDeepSeekショックによるパニック的な売りから、買い戻しの動きが強まりそうである。特に直近で日経平均株価を押し下げたアドバンテスト<6857>、ソフトバンクグループ<9984>、東京エレクトロン<8035>の3銘柄への自律反発狙いの動きが強まるかが注目される。アドバンテストは本日決算を控えていることもあり、リバウンド狙いの買いが意識されやすいだろう。
日経225先物はナイトセッションで75日線を支持線としたリバウンドにより、25日線を上回ってきた。自律反発の域は脱せそうにないだろうが、値幅調整としては一巡感が意識されるなか、押し目狙いの買いは入りやすいと考えられる。昨日の日経平均株価は25日、75日線を割り込んできており、まずは75日線水準での底固めを見極めつつ、25日線突破を意識したスタンスに向かわせよう。
また、直近では値がさハイテク株の一角が売られる一方で、内需系の強さが目立っており、東証プライムの騰落銘柄も値上がり数が過半数を占めていた。ハイテク株の買い戻しが強まる局面では、リバランスの動きがありそうだ。もっとも、ハイテク株の買い一巡後にこう着感が強まる局面においては、再び内需系にシフトすることになりそうだ。
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