欧米為替見通し: ドル・円は底堅い値動きか、米雇用情勢悪化も日本の財政悪化懸念で
*17:25JST 欧米為替見通し: ドル・円は底堅い値動きか、米雇用情勢悪化も日本の財政悪化懸念で
5日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。今晩の米雇用統計が大幅改善なら、利下げ観測の後退によりドル買い優勢。悪化の場合はドル売り優勢も、日本の財政悪化懸念に絡み、円売り地合いが下値を支えそうだ。
4日に発表された米国の新規失業保険申請件数の増加やADP雇用統計の弱さを受けドル売りに振れたが、その後ISM非製造業景況感指数で堅調さが示された。強弱まちまちの経済指標を受け、ユーロ・ドルは1.16ドル台半ばの浮上にとどまり、ドル・円は148円後半まで上昇後は148円前半に失速している。本日アジア市場でドル・円は下落基調継続も、日経平均株価の堅調地合いを受けた円売りがドルを支え、148円台を維持した。
この後の海外市場は、米8月雇用統計が焦点。市場は連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%利下げを織り込みつつあり、雇用情勢が予想外に改善すればサプライズのドル買いが予想される。逆に、悪化が確認されればドル売り圧力が高まるだろう。その場合でも、自民党総裁選の実施に思惑が広がるなか財政悪化懸念で円売りに振れやすく、ドルの下落余地を狭める。来週発表される米インフレ指標を見極めたいムードも、過度なドル売りを抑制しよう。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・4-6月期域内総生産確定値(予想:前年比+1.4%)
・21:30 加・8月失業率(7月:6.9%)
・21:30 米・8月非農業部門雇用者数(予想:前月比+7.5万人、7月:+7.3万人)
・21:30 米・8月失業率(予想:4.3%、7月:4.2%)
・21:30 米・8月平均時間給(予想:前年比3.7%、7月:3.9%)
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