ユーロ週間見通し:下げ渋りか、ECBの利下げサイクル終了の可能性高まる
*13:25JST ユーロ週間見通し:下げ渋りか、ECBの利下げサイクル終了の可能性高まる
■強含み、ECBによる利下げ終了の思惑強まる
今週のユーロ・ドルは強含み。欧州中央銀行(ECB)は6月5日開催の理事会で主要政策金利を0.25pt引き下げることを決めたが、声明で「インフレ率は現在、中期目標である2%付近にある」との認識を示した。さらに、ラガルドECB総裁は利下げ局面の終わりに差し掛かっているとの見解を示したことから、ユーロ・ドルは一時1.15ドルに接近する場面があった。取引レンジ:1.1341ドル-1.1495ドル。
■下げ渋りか、ECB利下げ休止や米国経済の行方を材料視
来週のユーロ・ドルは下げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)は7月以降、利下げを停止する可能性が高いことから、リスク回避のユーロ売りは限定的となりそうだ。米高関税政策を巡る米国経済の不確実性は消えていないこともユーロに対する目先的な支援材料となる。
予想レンジ:1.1300ドル-1.1450ドル
■強含み、日欧金利差縮小観測は後退
今週のユーロ・円は強含み。欧州中央銀行(ECB)は6月5日開催の理事会で主要政策金利を0.25pt引き下げることを決めたが、同時に利下げ終了観測も広がった。日欧金利差縮小の思惑は一段と後退し、リスク選好的なユーロ買い・円売りが観測された。ユーロ・円は165円台前半まで買われる展開となった。取引レンジ:162円78銭-165円28銭。
■下げ渋りか、ECBの利下げサイクル終了の可能性高まる
来週のユーロ・円は下げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)は追加利下げを決めたが、次回以降、金利据え置きとなる可能性が高い。このため、新たなユーロ売り・円買い材料が提供されない場合、ユーロ・円は163円近辺で下げ止まる可能性がある。
○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・13日:4月鉱工業生産(3月:+2.6%)
予想レンジ:163円00銭-166円00銭
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