欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米減速懸念も明日の雇用統計を見極め
*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米減速懸念も明日の雇用統計を見極め
6日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。今晩の米新規失業保険申請件数は弱い内容が予想され、減速懸念による追加緩和への思惑からドル売りに振れやすい。ただ、明日の米雇用統計を見極めようと下げは限定的となりそうだ。
前日の取引で欧州連合(EU)のウクライナへの大規模支援が好感されたほか、ドイツの拡張的な財政政策による回復が期待され、ユーロ買い優勢の展開となった。
一方、景気減速懸念の米国は経済指標が強弱まちまちとなり、ユーロ・ドルは1.0680ドル付近から1.0780ドル台に浮上、ドル・円は149円70銭台から148円30銭台に急落。本日アジア市場は米金利の持ち直しと日本株高で、ドル・円は149円台を回復している。
この後の海外市場はユーロの値動きが注目される。欧州中銀(ECB)理事会は追加利下げの公算で、目先もハト派的なら足元の大幅高の反動でユーロ売り先行の見通し。他方、今晩発表の米新規失業保険申請件数は前週を上回る見通しだが、明日の雇用統計を見極めようとドル売りは限定的に。米国経済に不透明感が広がるなか、連邦準備制度理事会(FRB)の追加利下げの見方もあるが、過度な金利安が抑制されればドルは売りづらい展開とみる。
【今日の欧米市場の予定】
・19:00 ユーロ圏・1月小売売上高(12月:前月比:-0.2%)
・20:00 トルコ中央銀行政策金利発表(現行:45.00%)
・22:15 欧州中央銀行(ECB)政策金利発表(現行:2.90%)
・22:30 米・1月貿易収支(予想:-1288億ドル、12月:-984億ドル)
・22:30 加・1月貿易収支(12月:+7.1億カナダドル)
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(前回:24.2万件)
・22:45 ラガルドECB総裁が記者会見予定
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