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買い一巡後は戻り待ち狙いの売りが入りやすい

2025年03月03日 08:39 市況・概要

*08:39JST 買い一巡後は戻り待ち狙いの売りが入りやすい  3日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだ。2月28日の米国市場は、NYダウが601ドル高、ナスダックは302ポイント高だった。1月の米個人消費支出(PCE)統計では、コア指数が想定通りインフレ鈍化基調が証明された。その後、米国とウクライナ首脳会談の決裂で期待されていた資源取引を巡り合意が見送られ、停戦期待の後退でNYダウは下落に転じた。ただ、月末要因のほか、インフレ鈍化の進展に伴う利下げ期待を受けた買い戻しが強まり、終盤にかけ上昇幅を拡大した。シカゴ日経225先物は大阪比480円高の37590円。円相場は1ドル=150円70銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。先週末に今年最大の下落幅を記録し、ボリンジャーバンドの-3σを下回って終えたこともあり、売られ過ぎによる自律反発狙いの買いが入りやすい水準だろう。ただし、自律反発の域を脱せないと買い一巡後は戻り待ち狙いの売りが入りやすく、底打ち感は出にくいだろう。

 日経225先物はナイトセッションで一時37040円まで下げた後に切り返し、37550円で終えていた。-2σが37620円辺りに位置しているため、同水準を明確に上抜けてくるかを見極めたいところである。同バンドに上値を抑えられる状況が続くようだと、先物主導による戻り待ち狙いの売りが警戒されやすいと考えられる。また、米国ではエヌビディアが買われたことで指数インパクトの大きい値がさハイテク株には買い戻しが入りやすいだろうが、エヌビディアへの買いが続くかを見極めたいところであり、積極的なリバウンド狙いの動きは限られそうだ。

 なお、日経平均株価の-2σは37766円辺りに位置している。バンドは下向きで推移していることもあり、同バンドが抵抗線として機能するようだと、バンドに沿った調整が警戒されてくる。トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領による会談は決裂し、地政学リスクが重荷となるだろう。物色としてはハイテクの買い戻しの動きを見極めつつ、ディフェンシブなど内需系にシフトしやすいと考えられる。また、円相場が1ドル=150円台後半と、円安に振れて推移していることから、輸出関連への買い戻しも入りそうである。そのほか、こう着感が強まる局面においては、個別に材料が出ている中小型株での短期的な値幅取り狙いに向かわせよう。

<AK>

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