NY債券:米長期債相場はもみ合い、FOMC議事要旨で追加利下げに慎重な意見目立つ
*08:20JST NY債券:米長期債相場はもみ合い、FOMC議事要旨で追加利下げに慎重な意見目立つ
30日の米国長期債相場はもみ合い。米連邦準備制度理事会(FRB)が12月30日に公表した連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨(12月開催分)によると、足元の米経済を巡るリスクを巡り綿密に討議されたことが判明した。利下げに賛成した委員からも、米経済が直面するさまざまなリスクを踏まえると政策金利誘導目標レンジを据え置くことも支持し得たとの認識が示された。ただ、大半の参加者は最終的に利下げを支持した。一部の参加者は、雇用創出の鈍化を受けて労働市場の安定に寄与する先行的な戦略として、利下げは適切だと主張した。一方、一部の参加者は「2%のインフレ目標に向けた進展が停滞している」との懸念を表明し、「利下げを決めた後も、一定期間はFF金利誘導目標レンジを据え置くことが適切になる」との見解を提示していたようだ。市場は2026年に2回程度の利下げが行われることを引き続き想定している。イールドカーブはスティープニングの気配。
CMEのFedWatchツールによると、30日時点で来年1月開催のFOMC会合で、FF金利の誘導目標水準が3.50-3.75%となる確率は85%程度。3月開催のFOMC会合で、FF金利の誘導目標水準が3.25-3.50%以下となる確率は52%程度。10年債利回りは4.108%近辺で取引を開始し、4.102%近辺に低下した後、4.140%近辺まで上昇し、取引終了時点にかけて4.116%近辺で推移。
イールドカーブはスティープニング気配。2年-10年は67.80bp近辺、2-30年は136.10bp近辺で引けた。2年債利回りは3.44%(前日比:-1bp)、10年債利回りは4.12%(前日比+1bp)、30年債利回りは、4.80%(前日比:0bp)で取引を終えた。
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