フィスコニュース

中電工---26年3月期は連結での過去最高売上・営業益、一般工事の好調や工事進行基準の拡大が牽引

2026年07月06日 19:13 銘柄/投資戦略

*19:13JST 中電工---26年3月期は連結での過去最高売上・営業益、一般工事の好調や工事進行基準の拡大が牽引 中電工<1941>は4月28日、2026年3月期連結決算を発表した。当期の業績は売上高が前期比2.7%増の2,278億5,000万円、営業利益が同20.7%増の261億8,000万円と、トップラインおよび営業利益ともに過去最高を達成した。一般工事部門における受注環境が非常に良好であり、受注額の増加と受注時採算の改善が両立したことが主因である。サブコン業界全体が好環境にある中、同社もそれに乗り遅れることなく着実に業績を伸ばした格好だ。

部門別業績を分析すると、最大の牽引役は主力である屋内電気・空調管工事である。工場関係を中心にゼネコン下請け・元請けの受注が極めて好調に推移した。さらに受注の大型化に伴い、工事進行基準の割合が74%まで上昇したことが利益率向上に大きく寄与した。大型案件の増加により一現場への人員集中が可能となり生産性が大幅に向上したほか、屋内電気と空調管のセット受注増加で現場事務所の統一など施工管理の効率化も進んだ。他方、電力工事部門は、配電線工事が期末の竣工集中により売上増となったが、全体では、レベニューキャップ制度の枠内で推移し大きな変動はなかった。情報通信工事は大型案件の完成に伴う手持ち工事の一時的な減少や入札競争の影響で減収となったが、規模は100億円前後と限定的であり、主力部門の伸びで十分にカバーしている。

収益性・財務面では、営業外費用において関連会社ののれん償却を主因とする約10.5億円の持分法投資損失が発生した。また、親会社株主に帰属する当期純利益は減益となったが、これは前年度のC&Cインベストメント株式会社解散に伴う法人税等減少(約44億円の影響)の反動であり、一過性要因を除いた実質的な収益力は営業利益ベースで着実に改善している。自己資本比率は76.9%と強固な財務基盤を維持しているが、これがROEを押し下げる構造的トレードオフが課題であり、機関投資家から改善を指摘されている。そのため、今後の資本配分は成長投資を最優先とし、環境関連分野への投資推進やM&Aを継続検討する。株主還元については、機動的な自己株取得に加え、年間配当を前期比15円増配の135円(2027年3月期140円予想)とし、DOE方針のもとで持続的・安定的な配当を目指す。

人的資本経営では、3年連続で5%超の賃上げを実施し初任給も増額改定した。こうした処遇改善が採用力強化に直結し、2026年4月入社(2026年度定期採用)では例年比約50名増となる182名の大量採用を達成した。またモチベーション向上を背景に資格取得者数も増加傾向にある。同社では今後2〜3年も良好な受注環境が継続すると見込んでおり、時価総額も一時3,000億円超を記録するなど市場評価は大幅に上昇している。


<AK>

フィスコニュース


一覧へ