17日の米国市場ダイジェスト:NYダウは238ドル高、対中摩擦や地銀懸念が後退
*08:27JST 17日の米国市場ダイジェスト:NYダウは238ドル高、対中摩擦や地銀懸念が後退
■NY株式:NYダウは238ドル高、対中摩擦や地銀懸念が後退
米国株式市場は反発。ダウ平均は238.37ドル高の46190.61ドル、ナスダックは117.44ポイント高の22679.98で取引を終了した。
トランプ大統領がインタビューで対中通商交渉に前向きな姿勢を示したため警戒感が後退し、寄り付き後、上昇。また、一部地銀決算が予想を上回ったため、信用不安が後退し、終日買戻しが続いた。さらに、トランプ大統領がウクライナのゼレンスキー大統領との会見での質疑応答で対中協議に楽観的な見解を再表明したため合意期待に終盤にかけ相場は一段高となり、終了。セクター別では自動車・自動車部品が上昇した一方、不動産管理・開発が下落した。
地銀のフィフスサード・バンコープ(FITB)は第3四半期決算で1株当たり利益が予想を上回ったほか、貸倒損失も予想を下回り、上昇。同業のトゥルイスト・ファイナンシャル(TFC)も第3四半期決算で調整後一株当たり利益が予想を上回ったほか、最高経営責任者(CEO)が「信用の質は高い」と言及し、上昇した。
昨日大きく売られた同業のザイオンズ・バンコープ(ZION)、ウェスタン・アライアンス・バンコープ(WAL)も割り安観が強まり、投資家の押し目買いが目立ちそれぞれ上昇。クレジットカード会社のアメリカン・エキスプレス(AXP)は第3四半期決算で利益が予想を上回ったほか、新プラチナカードの需要が強いと指摘し、上昇。携帯端末のアップル(AAPL)は国際自動車連盟主催の自動車レース「フォーミュラ1」国内での中継を2026年から5年間にわたり、アップルTVで独占配信する契約を締結したことを発表し、上昇。
製薬会社のイーライリリー(LLY)はトランプ大統領が肥満治療薬の価格が大幅に下がるだろうと指摘したため収益減懸念に下落。ソフトウエア・メーカーのオラクル(ORCL)はアナリストが同社の長期見通しが楽観的過ぎるとの見方を示し、売られた。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は4月来の高値28.99から20.73まで低下した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米トランプ大統領発言を受け米中通商合意への期待でリスクオン
17日のニューヨーク外為市場でドル・円は150円16銭まで下落後、150円60銭まで上昇し、150円50銭で引けた。トランプ米大統領発言を受け対中通商交渉で合意に楽観的な見方が広がり、リスク回避の円買いが後退。さらに、米長期金利上昇でドル買いが優勢となった。
ユーロ・ドルは1.1686ドルから1.1657ドルまで下落し、1.1670ドルで引けた。ユーロ・円は175円75銭へ上昇後175円25銭まで反落。ポンド・ドルは1.3391ドルまで下落後、1.3439ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.7905フランへ弱含んだのち0.7933フランまで上昇した。安全通貨としてのフラン買いが後退。
■NY原油:下げ渋り、需要減少の思惑はやや後退
NYMEX原油11月限終値:57.54 ↑0.08
17日のNY原油先物11月限は下げ渋り。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は、前営業日比+0.08ドル(+0.14%)の57.54ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは56.60-57.72ドル。需要減少の思惑はやや後退し、ポジション調整的な買いが入ったようだが、ロンドン市場で56.60ドルまで値を下げており、上値の重さは消えていないようだ。ただ、米国市場では押し目買いが観測されており、57.72ドルまで戻している。通常取引終了後の時間外取引では主に57ドル台半ば近辺で推移した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 51.28ドル +0.84ドル(+1.66%)
モルガン・スタンレー(MS) 158.67ドル -1.35ドル(-0.84%)
ゴールドマン・サックス(GS)750.77ドル -7.32ドル(-0.96%)
インテル(INTC) 37.01ドル +0.17ドル(+0.46%)
アップル(AAPL) 252.29ドル +4.84ドル(+1.95%)
アルファベット(GOOG) 253.79ドル +1.91ドル(+0.75%)
メタ(META) 716.92ドル +4.85ドル(+0.68%)
キャタピラー(CAT) 527.08ドル -13.88ドル(-2.56%)
アルコア(AA) 35.97ドル -1.16ドル(-3.12%)
ウォルマート(WMT) 107.73ドル +1.26ドル(+1.18%)
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