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欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米国経済の減速鮮明でも明日の雇用統計を見極め

2025年05月01日 17:25 市況・概要

*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米国経済の減速鮮明でも明日の雇用統計を見極め 1日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。米経済指標の低調な内容が相次ぎ、減速懸念のドル売りが先行。ただ、明日の米雇用統計をにらみ下げは限定的となる見通し。日銀の利上げ時期は不透明で、円売りがドルを支える。

前日発表された米国の1-3月期国内総生産(GDP)速報値は前期比年率で3年ぶりのマイナス成長を記録し、ドル売りが先行。続くコアPCE価格指数は予想と一致し、スタグフレーション懸念の一服でドルは買い戻された。ただ、緩和的な金融政策への思惑からドルの下押し圧力は弱まらず、ユーロ・ドルは1.1320ドル付近から小幅に戻し、ドル・円は142円後半で伸び悩んだ。本日アジア市場で日銀の金利据え置きを受け、ドル・円は143円後半まで強含んだ。

この後の海外市場は引き続き米経済指標が注目材料。今晩の新規失業保険申請件数は悪化、ISM製造業景況指数も節目の50を割り込み、前月を下回る見通し。それを受け連邦準備制度理事会(FRB)による追加利下げ観測が広がれば、ドル売り要因となりやすい。ただ、明日の雇用統計を見極めるムードで過度なドル売りは抑制される。一方、日銀の利上げ時期は不透明で、円売りに振れやすい。また、アップルやアマゾンが好業績なら株高に振れ、リスク選好の円売りが主要通貨を支える。

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・前週分新規失業保険申請件数(予想:22.4万件、前回:22.2万件)
・23:00 米・4月ISM製造業景況指数(予想:48.0、3月:49.0)


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