値がさハイテク株の動向を睨みながらの相場展開に
*08:40JST 値がさハイテク株の動向を睨みながらの相場展開に
2日の日本株市場は、買い先行後は次第にこう着感が強まりやすいだろう。1日の米国市場はNYダウが43ドル高、ナスダックは95ポイント高だった。米政府機関の一部閉鎖による影響が懸念されたが、9月の米ADP雇用統計で雇用者数が予想外に減少したため、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待が高まった。また、前日にトランプ米大統領と薬価引き下げで合意したファイザーが連日で買われるなか、他の医薬品株に買いが広がり指数を押し上げる形になった。また、半導体株の一角にも買いが向かった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比285円高の44825円、円相場は1ドル=147円00銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで一時44370円まで売られる場面もあったが、売り一巡後はショートカバーの動きが優勢だった。米政府機関の一部閉鎖による影響を警戒して前日に売られた部分を埋める動きをみせてきており、日経平均株価においても45000円を意識した展開が期待されそうだ。前日まで4営業日続落で1200円あまり下落していたこともあり、リバウンド機運は高まりやすい。
また、昨日は東証プライムの9割超の銘柄が下落するなか、薬品やゲーム、AI関連の一角が買われていた。米国の流れから本日も薬品株が買われるとみられるほか、足もとで不安定な値動きをみせているソフトバンクG<9984>やアドバンテスト<6857>
などにリバウンド狙いの資金が流入する可能性があるだろう。一方で、為替市場では1ドル=147円と円高傾向にあることで輸出関連は手掛けにくくさせそうだ。米国では金融株の弱い値動きが目立っていたこともあり、メガバンクへの資金流入は期待しにくいところであろう。
米政府機関の一部閉鎖の影響から週末の米雇用統計の発表が遅れるとみられ、雇用統計を警戒した買い手控えはなさそうだ。10月4日の自民党総裁選への思惑から押し目待ち狙いの買い意欲は強いとみられる。もっとも、積極的な上値追いの流れは期待しづらく、45000円接近では戻り待ち狙いの売りも意識されそうであり、値がさハイテク株の動向を睨みながらの相場展開になりそうだ。
<AK>
