NY株式:NYダウは35ドル高、米中貿易交渉への期待が支え
*05:58JST NY株式:NYダウは35ドル高、米中貿易交渉への期待が支え
米国株式市場は小幅に上昇。ダウ平均は35.41ドル高の42,305.48ドル、ナスダックは128.84ポイント高の19,242.61で取引を終了した。
米中貿易摩擦の悪化懸念やトランプ大統領が鉄鋼とアルミニウムの関税引き上げを発表したことが嫌気され、寄り付き後、下落。5月ISM製造業景況指数が低下、予想を下回ったことを受けて下げ幅を拡大する場面があったが、ナスダックは半導体銘柄の上昇に支えられその後はプラス圏で推移。トランプ大統領と中国の習近平国家主席が週内にも電話会談を行う可能性があると伝わるとダウ平均もプラス圏に浮上し、取引を終えた。セクター別では、半導体・同製造装置が大きく上昇したほかエネルギー、食・生活必需品小売が上昇。自動車・自動車部品、家庭・パーソナル用品が下落した。
鉄鋼メーカーのクリーブランドクリフス(CLF)やニューコア(NUE)など、鉄鋼株が大きく上昇。トランプ大統領が鉄鋼の関税を25%から50%に引き上げると発表したことが好感された。一方、関税引き上げによる鋼材価格の上昇がコスト増につながると嫌気された自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)やフォード(F)は下落した。
エネルギー会社のシェブロン(CVX)やエクソンモービル(XOM)が原油高で上昇。週末にOPECプラスが増産を決めたが、予想された規模ではなかったこと、ウクライナとイランを巡る地政学的リスクが再燃した。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)はヨーロッパ市場での販売低迷が伝わり売られた。
シカゴ連銀のグールズビー総裁は貿易政策巡る不確実性が解消されれば、政策金利の引き下げを進めることが可能との見解を示した。グールズビー総裁は、連邦公開市場委員会(FOMC)投票権を持つ。
(Horiko Capital Management LLC)
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