AndDo Research Memo(4):主要事業セグメントは4つ。なかでもフランチャイズ、金融、不動産売買に注力
*12:04JST AndDo Research Memo(4):主要事業セグメントは4つ。なかでもフランチャイズ、金融、不動産売買に注力
■And Doホールディングス<3457>の事業概要
3. 特色、強み
(1) 社会問題解決のサービス化
同社の最大の特色は、不動産と金融を横断する多角的な事業展開を通じ、日本社会や業界が抱える課題に対するソリューションを提供している点にある。具体的には、高齢者の住み替えや資金需要といった深刻な社会課題に対し、自宅に住み続けながら資金化を図る「ハウス・リースバック」や、シニア層向けの「リバースモーゲージ保証」といった独自のサービスを業界に先駆けて開発・商品化することで対応している。不動産売買仲介において業界最大級となる全国700超の店舗ネットワークを保有しており、こうしたインフラを背景に、市場ニーズを捉えた画期的な事業を次々と投入できる開発力が、同社の特色と言える。
(2) 「事業価値連鎖」に精通
不動産市場における引き合いから検討・査定、そして仲介・売買に至る一連の「事業価値連鎖」のすべてに精通しており、これらを一気通貫で実行できる体制が同社の強みとなっている。
1) 引き合い
全国に700店舗を超えるフランチャイズ網を展開していることから、各地の多様な消費者ニーズを迅速かつ敏感に察知し、拾い上げることが可能である。この広範な「全国対応力」と、蓄積された「販売力」が同社の根幹的な特色となっている。
2) 検討・査定
長年の不動産取引により培われた「査定力」に加え、膨大な売買実績に基づく全国の取引価格を精緻に把握している点に優位性がある。競合他社が一般的な取引事例を拠り所とするのに対し、同社は数多くの成約データを保有しており、これにより極めて精度の高い査定を実現している。こうしたデータに基づく査定能力は、不動産の与信枠を最大化させる原動力となっている。
3) 仲介・売買
全国700店舗を含めた仲介チェーンとしての販売力を駆使し、多様な不動産物件を迅速に資金化できる能力も同社の大きな競合優位性となっている。具体的には、他社において半年以上成約に至らなかった物件を、売主の希望価格でわずか10日という短期間で売却した実績や、店舗間連携によって遠隔地の物件を売却した事例などは、同社のネットワーク力の高さを裏付けるものと言える。
(3) 加盟店のDXを推進
加盟店のDXの積極的な推進も、同社の強みを支える特色である。同社は、時代のニーズに即したソリューションサービスを提供する「不動産サービスメーカー」として、全国に広がるリアルの店舗ネットワークとIT・Web技術を高度に融合させたサービス提供体制を構築している。
4. 主な競合
(1) フランチャイズ事業
フランチャイズ事業を展開する主な競合会社としては、約1,000の店舗網を有するセンチュリー21・ジャパン<8898>が挙げられる。これに対する同社の強みとしては、自社による直営店運営を通じて蓄積された実戦的なノウハウを加盟店へ直接提供できる点にあり、実業に基づいたサポート体制にある。
(2) 不動産売買事業
不動産売買事業の競合は多岐にわたり無数に存在するものの、同社は全国に張り巡らされた情報網と物件に対する知見、そして高精度な査定力をもって展開している。不動産売買事業の競合は多岐にわたり無数に存在するものの、同社は全国700超のフランチャイズ網を背景に、物件情報量とネットワークによる販売力、そして高精度な査定力を強みとして展開している。この独自の基盤を生かしたSPA戦略により、適正価格での仕入、付加価値を高める商品化、そして迅速な販売を一気通貫で行えるのが最大の特色である。具体的には、高精度な査定力を武器とした安定的な仕入ルートの確保に加え、強固なネットワークによる早期売却(販売力)を通じて資本回転率を高めている。特に注力する中古住宅販売において、これら一連のサイクルが資本収益性の改善に貢献すると見られる。
(3) 金融事業
リバースモーゲージ保証事業における同社の強みは、全国規模で多数の金融機関と提携している点にある。広範な提携ネットワークを通じて、物件情報やリスク情報、さらには市場動向といった膨大なデータが同社に集約される体制を構築しており、この情報収集能力の高さが同業他社に対する大きな差別化要因となっている。
(4) ハウス・リースバック事業
ハウス・リースバック事業において同社は先駆的な存在であり、当初は市場をほぼ独占する状況にあったが、近年では(株)セゾンファンデックスや一建設(株)(飯田グループホールディングス<3291>傘下)、(株)インテリックスといった企業が主な競合となっている。これらの競合に対する優位性は、物件に対する精緻な「査定力」と広範なエリアを網羅する全国対応力(エリアカバー率)にあるが、同事業については今後の経営計画において順次縮小する方針が示されている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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