データアプリ Research Memo(11):サステナビリティ経営を強化
*15:31JST データアプリ Research Memo(11):サステナビリティ経営を強化
■データ・アプリケーション<3848>の成長戦略
4. サステナビリティ経営
サステナビリティ経営については、2023年5月にサステナビリティ基本方針を策定するとともに、SDGs推進委員会を中心に、サービスを通じた環境負荷の軽減、社会課題解決に向けた新分野での技術革新、DE&I(Diversity、Eqiuty、Inclusion)の推進、多様な働き方の推進など8つの重要課題(マテリアリティ)を特定し取り組みを強化している。2024年4月18日には、マテリアリティの達成に向けて、取り組み指標となる重要指標(KPI)を公表した。同社はソフトウェアの提供により社会の利便性や生産性向上に寄与することを目的に事業活動を行っていることから、社員一人ひとりがお客様や社会課題に向き合い、持続可能な社会の実現に向けて貢献することで、ビジョンとして掲げる「データと一緒にワクワクする未来へ!」を実現していくとしている。
ビジネスだけではカバーが難しい領域では寄付を目的とした投資も検討する。2022年9月には日本郵政が発行する「グリーンボンド」へ、2023年2月には独立行政法人日本学生支援機構が発行する「ソーシャルボンド」への投資を実行した。
また2023年12月には、日本の有力ソフトウェアベンダーが結集する業界団体「Made in Japan Software & Serviceコンソーシアム(MIJS)」主催の「MIJS アイデアソン 2023」において、同社の「閑散としているコンサート等に対して、引率できる保護者的な立場の人と子供をマッチングできるサービス」が最優秀賞を受賞した。
高い成長ポテンシャルに注目
5. 弊社の視点
同社のリカーリング売上高は、2021年3月期の1,320百万円から2024年3月期の2,079百万円へと拡大基調である。売上高営業利益率はパッケージ(売り切り)が主力だった時期(2018年3月期28.0%、2019年28.7%)に比べてやや低下したものの、これはサブスクリプション型への戦略的シフトの進行段階という一過性要因や先行投資が影響したためであり、2024年3月期でも18.8%という高い水準を維持している。同社は、新・中期経営計画の3ヶ年を中長期的な成長に向けた基盤づくりのステージと位置付け、全ライセンスのサブスクリプション化、リカーリング比率とサブスクリプション比率のさらなる向上を推進する方針を掲げた。2025年3月期は前期の特需の反動という一過性要因で減収減益予想となったが、同社を取り巻く市場環境は良好であり、サブスクリプション型への戦略的シフトやM&Aの活用など積極的に事業展開しており、成長ポテンシャルは高いと弊社では注目している。さらに、今後はWEELとのシナジー創出も期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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