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大幅高の反動も押し目買い意欲は強い

2025年10月28日 08:48 市況・概要

*08:48JST 大幅高の反動も押し目買い意欲は強い  28日の日本株市場は、前日の大幅高による利食いが意識されやすいだろうが、底堅さが意識される相場展開になろう。27日の米国市場はNYダウが337ドル高、ナスダックは432ポイント高だった。米中貿易問題を巡り、トランプ米大統領やベッセント米財務長官の発言を受けて、過度な警戒感が和らいだ。クアルコムがAIデータセンターに本格参入するとの発表を受けて買われ、他の半導体株への物色が広がった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円安の50485円、円相場は1ドル=152円70銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや売りが先行して始まりそうだ。もっとも、日経225先物は前日に1270円と大幅に上昇したことからみれば、小幅な下げにとどまっている。ナイトセッションでは概ね50400円~50500円辺りでの高値保ち合いが続いており、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。米国ではクアルコムやエヌビディアなど半導体株の一角が買われ、米SOX指数は最高値を更新しており、アドバンテスト<6857>やソフトバンクG<9984>などの動向が注目されそうだ。

 決算発表が本格化してくるが、昨日は先週末に決算を発表した信越化<4063>や中外薬<4519>の弱さが目立った。高市トレードが活発化するなかにおいても業績に対する冷静な動きがみられており、きょうの引け後に決算を控えているアドバンテストの動向が注目されそうだ。先回り的な動きをみせてくるようだと、指数インパクトの大きさから先物市場への手掛かり材料になりやすく、指数を押し上げてくる可能性はありそうだ。利食いに向かわせるようだと、神経質なムードが強まりそうである。

 また、日米首脳会談が行われる。会談の内容等が伝えられるなかで、良好な日米関係が示されるようだと、高市トレードが一段と活発化する可能性がある。イベント通過で前日の大幅な上昇に対する利食いが強まることもありそうだが、押し目待ち狙いの買いスタンスに向かわせそうだ。日経平均株価は5万円の大台乗せから一気に節目の50500円台に乗せてきており、買い遅れている海外ファンドによる資金流入のほか、売り方の買い戻しの動きが強まることで、全体としての底堅さが意識されそうである。

<AK>

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