来週の相場で注目すべき3つのポイント:米イラン戦闘終結の行方、日米金融政策決定会合、米スペースX株価動向
*16:58JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:米イラン戦闘終結の行方、日米金融政策決定会合、米スペースX株価動向
■株式相場見通し
予想レンジ:上限68000円-下限64000円
今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比353.51ドル高の51202.26ドル、ナスダックは同79.18ポイント高の25888.84で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比1320円高の67440円。スペースXの上場で投資家心理が改善したほか、パキスタン首相がイラン和平合意の文書がまとまったことを明らかにし、株式市場の押し上げ材料となった。
今週末の米国市場でスペースXが新規上場。初日の取引は公募価格を約19%上回る順調な出足となり、マーケット全般のプラス材料につながった印象だ。今後、MSCIでは上場後10営業日で早期組み入れを行う方針としているほか、ナスダック100は15営業日で指数に反映されるもよう。他銘柄の換金売り圧力は引き続き警戒される。アクティブファンドでもリバランスが強まるとみられ、その際には、ここまで上昇が続いてきたAI・半導体関連銘柄が乗り換えの対象になりやすいとみられよう。一方、グロース市場の宇宙関連銘柄は総じて調整一巡感も意識され、スペースX上場とともに再度上値追い姿勢を強めてくれば、プライム市場の宇宙関連にも波及効果が期待できる。
3月末比で日経平均は29.3%の大幅上昇となっているが、この期間、プライム市場のほぼ半数近い銘柄はマイナスパフォーマンスとなっている。AI関連株一極集中の流れが続いている間、こうした銘柄はリバランス売りの対象となり、出遅れ感が顕著となっている状況だ。ただ、長期的な視野で見れば、このような出遅れ銘柄は格好の押し目買いチャンスとも受け止められる。先行き予断を許さない中東情勢ではあるが、状況の改善は一極集中相場是正のきっかけにつながるとも考えられ、徐々に出遅れ銘柄への関心を高めていくべきであろう。
来週は日米で金融政策イベントが開催される。15-16日に開催される日銀金融政策決定会合では、追加利上げの実施がほぼ確実視される状況となっている。会合後には、植田総裁が入院中のため、内田副総裁が会見予定。「政策決定のキーマン」ともされるが、植田総裁不在の中では、金融政策の先行きを示すような会見内容にはならないとみられ、サプライズにはつながりにくいと考えられる。金融関連株にも短期的な出尽くし感が先行しそうだ。なお、タカ派色が強まらない限りは、為替相場は円安に向かう可能性が高いが、その際には、介入が実施されるとの思惑も強まるだろう。
16日から17日にかけて開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利の据え置きが想定されているが、ウォーシュ新連邦準備制度理事会(FRB)議長のもとで初めての開催となる点が注目されるところ。会見内容がハト派なのかタカ派なのか、トランプ大統領への忖度の有無が意識されてくるかなど焦点となる。パウエル議長と比較すると早めの対応を志向する可能性なども指摘されており、そうした見方が強まるようであれば、早期の利上げ観測が強まることになろう。なお、来週は日米ともに目立った決算発表はないが、翌週には米国でマイクロンの決算発表が予定されている。
■為替市場見通し
来週の米ドル・円は伸び悩みか。日銀金融政策決定会合と米連邦公開市場委員会(FOMC)を受け、161円を目指す展開。ただ、日本の為替介入が警戒され、上値の重さが目立ちそうだ。15-16日開催予定の日銀金融政策決定会合では、0.25%の政策金利引き上げが見込まれる。年内に追加利上げを示唆する見通しだが、すでに市場は織り込み済み。植田総裁は入院治療のため欠席で、タカ派的なメッセージは発信しにくい。米連邦準備制度理事会(FRB)は16-17日開催予定のFOMCで、政策金利据え置きの公算。ただ、声明や議長会見では、インフレ圧力を背景に年内利上げが示唆される可能性があろう。その際にはドル買い優勢となり、ドル・円は161円を目指す展開に。ドル・円は4月30日に介入が実施された際の160円72銭が視野に入っている。政府は24年に160円台、161円台で介入に踏み切った経緯があり、現行水準では介入が強く意識される展開が続くだろう。もっとも、実弾介入により4-5円急落しても、米国のインフレ圧力で、市場の思惑通りにFRBが今後の引き締めに前向きならドル買いに振れやすい。そのため、日本の為替介入の効果は限定的となる可能性にも目を向けたい。
■来週の注目スケジュール
6月15日(月):日銀政策委員会・金融政策決定会合(1日目)、第3次産業活動指数(4月)、米・ニューヨーク連銀製造業景況指数(6月)、米・鉱工業生産(5月)、米・NAHB住宅市場指数(6月)、中・資金調達総額(5月、15日までに)、中・マネーサプライ(5月、15日までに)、中・元建て新規貸出残高(5月、15日までに)、欧・ユーロ圏鉱工業生産(4月)、G7首脳会議(17日まで)など
6月16日(火):日銀政策委員会・金融政策決定会合(2日目)、終了後決定内容発表、内田真一日銀副総裁が会見(植田総裁が入院中のため)、米・連邦公開市場委員会(FOMC)(17日まで)、米・輸入物価指数(5月)、米・住宅着工件数(5月)、米・住宅建設許可件数(5月)、中・新築住宅価格(5月)、中・中古住宅価格(5月)、中・小売売上高(5月)、中・鉱工業生産(5月)、中・固定資産投資(都市部)(5月)、中・調査失業率(5月)、中・不動産投資(5月)、中・住宅不動産販売(5月)、独・ZEW期待指数(6月)、豪・オーストラリア準備銀行(中央銀行)が政策金利発表など
6月17日(水):貿易収支(5月)、輸出(5月)、輸入(5月)、コア機械受注(4月)、訪日外客数(5月)、米・連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利発表、終了後、ウォーシュ連邦準備制度理事会(FRB)議長が記者会見、米・小売売上高(5月)、米・中古住宅販売成約指数(5月)、米・企業在庫(4月)、欧・ユーロ圏消費者物価コア指数(5月)、英・消費者物価コア指数(5月)、露・GDP(1-3月)など
6月18日(木):対外・対内証券投資(先週)、首都圏新築分譲マンション(5月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・フィラデルフィア連銀製造業景況指数(6月)、米・景気先行指数(5月)、米・対米証券投資(4月)、中・SWIFTグローバル支払いCNY(5月)、英・イングランド銀行(英中央銀行)が政策金利発表、英・失業率(5月)、英・ILO失業率(2-4月)、NZ・GDP(1-3月)、スイス・中央銀行が政策金利発表など
6月19日(金):日銀政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(4月27・28日分)、全国CPI(5月)、米・株式市場は祝日のため休場(奴隷解放記念日「ジューンティーンス」)、中・株式市場は祝日のため休場(端午節)、香港・株式市場は祝日のため休場(端午節)、英・小売売上高指数(5月)、加・小売売上高(4月)、豪・貿易収支(4月)、露・ロシア中央銀行が政策金利発表など
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