テラスカイ Research Memo(8):財務基盤の強化が進み、収益性も向上
*17:08JST テラスカイ Research Memo(8):財務基盤の強化が進み、収益性も向上
■テラスカイ<3915>の業績動向
3. 財務状況と経営指標
2025年2月期末の資産合計は前期末比1,023百万円増加の19,470百万円となった。主に、流動資産は現金及び預金が896百万円、売掛金及び契約資産が1,007百万円、前払費用が302百万円と、それぞれ増加した。固定資産は有形固定資産が91百万円、ソフトウェアが165百万円増加した一方で、投資有価証券が保有株式の株価下落もあって1,679百万円減少した。
負債合計は前期末比737百万円増加の6,630百万円となった。主な変動要因として、繰延税金負債が558百万円減少した一方で、買掛金及び契約負債が745百万円、未払法人税等が326百万円の増加が挙げられる。純資産合計は前期末比285百万円増加の12,839百万円となった。その他有価証券評価差額金が1,227百万円減少した一方で、利益剰余金が1,018百万円、資本剰余金が186百万円、非支配株主持分が306百万円それぞれ増加した。
経営指標では、自己資本比率が前期末の60.2%から56.9%に低下したものの、保有株式の下落に伴うその他有価証券評価差額金の減少が主因であり、ネットキャッシュ(現金及び預金−有利子負債)も63億円強と過去最高水準に積み上がっていることから、財務内容は良好な状態にあると判断される。また収益性については、ROA8.5%、ROE9.2%、売上高営業利益率5.9%といずれも上昇に転じている。直近3期は先行投資負担増により収益性も低下傾向にあったが、2025年2月期はこれら先行投資の効果がソリューション事業の大幅増収という形で一部、顕在化し始めたことが要因だ。2026年2月期以降についても、製品事業における開発投資は高水準が続くものの、増収効果で吸収し収益性向上が続くものと予想される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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