200日線水準での攻防
*08:45JST 200日線水準での攻防
21日の日本株市場は、売り一巡後は自律反発が期待されるものの、戻りの鈍さが意識される相場展開になりそうだ。20日の米国市場は、NYダウが450ドル安、ナスダックは93ポイント安だった。ウォルマートの慎重な見通しが米国経済への警戒に向かわせた。また、週次分新規失業保険申請件数の増加や1月の景気先行指数の予想以上の悪化により、景気減速懸念が広がった。ウクライナのゼレンスキー大統領とトランプ政府の特使との協議後の会見中止発表を受け停戦期待が後退。シカゴ日経225先物は大阪比155円安の38555円。円相場は1ドル=149円50銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売りが先行して始まることになりそうだ。米国ではウォルマートの慎重な業績見通しを受けて、トランプ政権の関税政策への悪影響が警戒された。日経225先物はナイトセッションで、一時38380円まで売られる場面もみられた。終盤にかけて持ち直し、200日線水準で終えている。同線での底堅さが意識されてくるようだと、前日の大幅な下げに対する自律反発狙いの動きに向かう可能性はありそうだ。
一方で、同線での戻りの鈍さが意識されてくるようだと、売り仕掛け的な動きに向かわせやすいと考えられる。為替市場ではドル円が1ドル=149円台半ばで推移しており、一段の円高に振れる局面では先物主導による下へのバイアスが強まる可能性もあるだろう。まずは200日線水準での底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスになろう。
物色については円高を受けて輸出関連などは引き続き手掛けづらくさせる。もっとも、内需系にシフトする動きもみられていないことから、ポジション圧縮の動きがみられていると考えられる。国内の政策期待も高まりにくい状況のなか、個別に材料の出ている銘柄での短期的な値幅取り狙いの資金が集中しやすい。
<AK>
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