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C&R社 Research Memo(6):2024年2月期第2四半期累計業績は、おおむね会社計画どおりに進捗

2023年11月09日 16:56 銘柄/投資戦略

*16:56JST C&R社 Research Memo(6):2024年2月期第2四半期累計業績は、おおむね会社計画どおりに進捗 ■業績動向

1. 2024年2月期第2四半期累計業績の概要
クリーク・アンド・リバー社<4763>の2024年2月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比13.1%増の25,256百万円、営業利益で同3.6%増の2,602百万円、経常利益で同4.1%増の2,626百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同3.9%減の1,718百万円とおおむね会社計画どおりの進捗となり、半期ベースでは売上高・営業利益・経常利益で過去最高を更新した。

売上高は、クリエイティブ分野(日本)や医療分野、会計・法曹分野等が順調に拡大した。また、2023年2月期以降に新設またはグループ化した子会社※が1,357百万円の増収要因(うち、シオングループほか2社で1,243百万円)となり、既存事業ベースでは約7%の増収となった。事業別売上高を同社が開示している売上構成比から試算すると、プロデュース事業は前年同期比26.5%増の11,870百万円、エージェンシー(派遣)事業は同1.5%増の8,839百万円、エージェンシー(紹介)事業は同5.5%増の3,535百万円、ライツマネジメント事業他は同13.1%増の1,010百万円となり、プロデュース事業の伸びが目立った。シオングループの寄与が大きかった。エージェンシー(派遣)事業については、好調なプロデュース事業に人的リソースを振り向けた影響や韓国子会社の低迷により微増にとどまった。エージェンシー(紹介)事業については、新型コロナワクチン接種に係るスポット案件の一巡が173百万円の減収要因となっており、同要因を除けば約11%の増収であった。

※新設子会社として、(株)コネクトアラウンド、(株)One Leaf Clover、Chef’s value、(株)Nextrek、(株)C&Rインキュベーション・ラボの5社を設立し、(株)ANIFTY、シオングループ、(株)シオン、(株)シオンステージ、ALFA PMCの5社をグループ化した。


売上総利益はプロデュース事業が前年同期比19.1%増の3,643百万円、エージェンシー(派遣)事業が同0.5%減の1,969百万円、エージェンシー(紹介)事業が同6.4%増の3,446百万円、ライツマネジメント事業他が同9.4%増の787百万円となった。プロデュース事業の利益率が低下したが、主に前年同期に好採算案件が含まれていたゲーム事業の反動減によるものと見られる。この結果、全体の売上総利益率も前年同期の40.3%から39.0%と低下したが、増収効果により金額ベースでは同9.4%増の9,846百万円と増益基調が続いた。

販管費は前年同期比で755百万円増加したが、主にシオングループほか2社の子会社化による増額分と、積極的な新卒採用に伴う人件費及び教育研修費の増加によるものである。新卒採用についてはクリエイティブ分野(日本)を中心に前期の160名から344名と2倍強に増員した。のれん償却額は同29百万円増の84百万円となった。

営業利益の増減要因は、新卒費用(研修及び未稼働分の人件費)の増加で79百万円、収益認識会計基準の影響(第1四半期)で30百万円、新型コロナワクチン接種関連の案件減少で173百万円、新設子会社への投資負担増で87百万円の減益となったが、増収効果により460百万円の増益となり、利益率は若干低下したものの増益基調を継続した。親会社株主に帰属する四半期純利益については、前年同期に特別利益として計上した子会社株式の段階取得に係る差益95百万円がなくなったほか、減損損失39百万円を計上したことなどにより微減益となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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