C&R社 Research Memo(8):財務内容は良好、ネットキャッシュは89億円と過去最高水準に積み上がる
*17:08JST C&R社 Research Memo(8):財務内容は良好、ネットキャッシュは89億円と過去最高水準に積み上がる
■業績動向
3. 財務状況と経営指標
クリーク・アンド・リバー社<4763>の2024年2月期末の資産合計は前期末比2,665百万円増加の25,418百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金が2,213百万円増加したほか、受取手形、売掛金及び契約資産が518百万円増加した。固定資産ではソフトウェアが151百万円増加した一方で、のれんが167百万円、投資有価証券が392百万円それぞれ減少した。
負債合計は前期末比1,164百万円増加の9,672百万円となった。M&A資金等を目的に有利子負債が514百万円増加したほか、営業未払金が255百万円、未払法人税等が136百万円、未払費用が216百万円それぞれ増加した。純資産合計は同1,501百万円増加の15,745百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が1,955百万円増加し、自己株式取得に伴い自己株式が704百万円増加(減少要因)した。
経営指標では、経営の安全性を示す自己資本比率が前期末比0.5ポイント低下の61.2%となった。有利子負債の増加が主因だが、ネットキャッシュ(現金及び預金−有利子負債)は同1,699百万円増加の8,923百万円と過去最高水準に積み上がっていることから財務の健全性は高いと判断される。同社では手元キャッシュを今後の成長に向けた新規事業への投資やM&A資金、株主還元などに充当する方針を示している。収益性については前述のとおり前期比で若干低下したものの、ROAやROEは引き続き10%以上の水準で推移しているほか、売上高営業利益率も8.2%とここ数年では前期に次ぐ水準であり、新規事業やサービスへの先行投資を行いながらも安定した収益性を維持しているものと評価される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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