1日の米国市場ダイジェスト:NYダウは542ドル安、雇用減速や関税、地政学的リスク上昇を懸念
*07:00JST 1日の米国市場ダイジェスト:NYダウは542ドル安、雇用減速や関税、地政学的リスク上昇を懸念
■NY株式:NYダウは542ドル安、雇用減速や関税、地政学的リスク上昇を懸念
米国株式市場は大幅続落。ダウ平均は542.40ドル安の43588.58ドル、ナスダックは472.32ポイント安の20650.13で取引を終了した。
トランプ政権による高関税発動や予想を下回った雇用統計を嫌気し、寄り付き後、下落。その後発表されたISM製造業やミシガン大消費者信頼感指数も予想を下回り、経済に悲観的な見通しが強まり一段安となった。オンライン小売、アマゾン(AMZN)の決算に失望した売りがナスダックを押し下げた。トランプ大統領がソーシャルメディア投稿で、ロシアのメドベージェフ前大統領の挑発的な声明を受け、適切な地域に原子力潜水艦2隻の配備を命令したとの報道で地政学的リスク上昇を警戒した売りに一段と拍車がかかり、終盤にかけ下げ幅を拡大し、終了。セクター別では医薬品・バイオテクが上昇した一方、小売が下落した。
ソーシャルネットワークプラットフォームを提供するレディット(RDDT)は第2四半期決算で1株当たり利益が予想を上回ったほか、第3四半期の売上見通しも広告収入の強い伸びが支援するとし予想を上回り、上昇。住宅建設のレナー(LEN)、DRホートン(DHI)は低調な経済指標を受けた利下げ観測にそれぞれ上昇。
オンライン小売のアマゾン(AMZN)は四半期決算で示した冴えない営業利益見通しに失望した売りが継続。暗号資産などのオンライン取引プラットフォームを提供するコインベース・グローバル(COIN)は第2四半期決算で売上が予想を下回り、下落。銀行のJPモルガン(JPM)、シティグループ(C)などは、雇用減速による消費者への影響が警戒され、それぞれ下落した。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は再び20超えとなった。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米雇用統計が弱く年内利下げ観測強まる、ドル反落
1日のニューヨーク外為市場でドル・円は150円61銭から147円30銭まで下落し、147円42銭で引けた。米7月雇用統計で雇用者数が予想を下回ったほか、過去2カ月間の大幅下方修正など弱い結果を受けて年内の利下げ観測が強まった。米7月ISM製造業景況指数も予想外に悪化、米7月ミシガン大学消費者信頼感指数確定値も予想外に下方修正されたため10月連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを100%織り込み、ドル売りに拍車がかかった。
ユーロ・ドルは1.1392ドルから1.1597ドルまで上昇し、1.1586ドルで引けた。ユーロ・円は172円00銭から170円29銭まで下落。トランプ政権関税や米露関係悪化を警戒しリスク回避の円買いが優勢となった。ポンド・ドルは1.3144ドルから1.3310ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.8168フランから0.8027フランまで下落した。
■NY原油:大幅続落、米雇用情勢の悪化を嫌気
NYMEX原油9月限終値:67.33 ↓1.93
1日のNY原油先物9月限は大幅続落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比-1.93ドル(-2.79%)の67.33ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは67.05ドル-69.58ドル。ロシアに対する制裁によって供給不足となることが警戒されているが、7月米雇用統計の悪化を受けた売りが強まり、一時67.05ドルまで値下がり。通常取引終了後の時間外取引では主に67ドル台前半で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 45.66ドル -1.61ドル(-3.40%)
モルガン・スタンレー(MS) 139.09ドル -3.37ドル(-2.36%)
ゴールドマン・サックス(GS)709.57ドル -14.02ドル(-1.93%)
インテル(INTC) 19.31ドル -0.49ドル(-2.47%)
アップル(AAPL) 202.38ドル -5.19ドル(-2.50%)
アルファベット(GOOG) 189.95ドル -2.91ドル(-1.50%)
メタ(META) 750.01ドル -23.43ドル(-3.02%)
キャタピラー(CAT) 428.69ドル -9.33ドル(-2.13%)
アルコア(AA) 28.40ドル -1.57ドル(-5.23%)
ウォルマート(WMT) 98.49ドル +0.51ドル(+0.52%)
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