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アイナボHD Research Memo(5):2025年9月期は2事業ともに堅調な推移を見込み、増収増益を予想

2025年01月29日 13:15 銘柄/投資戦略

*13:15JST アイナボHD Research Memo(5):2025年9月期は2事業ともに堅調な推移を見込み、増収増益を予想 ■アイナボホールディングス<7539>の今後の見通し

2025年9月期は売上高で92,700百万円(前期比3.2%増)、営業利益で2,250百万円(同3.6%増)、経常利益で2,550百万円(同2.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で1,550百万円(同22.1%増)と予想している。親会社株主に帰属する当期純利益の増益幅が大きくなったのは前期に特別損失を計上したことによる。

セグメント別の予想は開示されていないが、新規顧客の積み上げなどで主力の戸建住宅事業は増収増益を目指す。大型物件事業も足元の受注が堅調に推移していることから、増収増益を計画している。比較的固めの予想と思われるが、住宅市場の先行きは依然として不透明であることから、必ずしも楽観できる予想とは言えないだろう。

また子会社別の業績目標は、主力のアベルコは売上高61,500百万円(前期比2.2%増)、営業利益1,848百万円(同8.5%増)、インテルグローの売上高は13,750百万円(同7.5%増)、営業利益は284百万円(同100.0%増)、温調技研の売上高は2,700百万円(同9.9%増)、営業利益は159百万円(同34.6%減)、今村の売上高は3,774百万円(同8.9%増)、営業利益は2百万円(同95.1%減)、アルティスの売上高は540百万円(同15.9%減)、営業利益は0百万円(前期は同0百万円)、マニックスの売上高は9,600百万円(同2.5%増)、営業利益は100百万円(同21.3%減)、マリストの売上高は1,450百万円(同16.0%増)、営業利益は25百万円(同108.3%増)、ミックの売上高は1,300百万円(同2.5%増)、営業利益は46百万円(同76.0%減)を見込んでいる。

主力のアベルコ及びインテルグローは増収増益を目指す。温調技研は、前期の反動もあり増収ながら減益を見込んでいる。今村は引き続き低調を予想しており、同社によると抜本的なテコ入れが必要としている。アルティス、マニックス、マリストはほぼ前期並みと予想している。ミックは、前期に高収益案件が完工したことや利益率の高い販売が計上されたことなどから、減益予想としている。

「重点課題」の目標値は、サイディングの売上高は5,360百万円(前期比38.6%増)、非住宅の売上高は4,000百万円(同22.5%増)、サッシ(マンション+戸建)の売上高は5,980万円(同65.8%増)、サッシ(戸建住宅向けのみ)の売上高は5,230百万円(同71.0%増)としている。「マリスト」の売上高は1,450百万円(同15.9%増)、「アルティス」の売上高は540百万円(同16.0%減)、新規顧客開拓2,700百万円(同45.8%増)、同件数780件(同1.6%減、同13件減)としている。

非住宅は今後同社が注力していく分野であることから、2021年9月期から重点課題に加えた。高い目標ではあるが、営業開拓を推進し、達成を目指す。サッシも非住宅と同様に注力する分野であることから、高い目標値となっている。「マリスト」は現在の市場環境等を考慮して、微増を見込んでいる。「アルティス」の目標値は、前期が好調であったことから2025年9月期は減少を見込んでいる。

新規顧客開拓にも引き続き注力する。新規顧客開拓については、件数は前期が高かったこともあり減少を予想しているが、金額は大幅増を計画している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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