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後場に注目すべき3つのポイント~前日の米ハイテク株安が波及

2025年10月23日 12:44 市況・概要

*12:44JST 後場に注目すべき3つのポイント~前日の米ハイテク株安が波及 23日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は続落、前日の米ハイテク株安が波及
・ドル・円は堅調、ドルに買戻し
・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位は、アドバンテス<6857>

■日経平均は続落、前日の米ハイテク株安が波及

日経平均は続落。643.05円安の48664.74円(出来高概算10億2881万株)で前場の取引を終えている。

22日の米国株式市場は下落した。ダウ平均は334.33ドル安の46590.41ドル、ナスダック(総合)は213.27ポイント安の22740.40で取引を終えた。背景には、米政府機関の閉鎖が終了する兆しが見えないなか、ネットフリックスの決算に基づく失望売りのほか、トランプ政権が中国向けに重要ソフトウエア製品の輸出制限を検討しているとの報道を受け、米中貿易摩擦の悪化懸念が強まったことでハイテク中心に売りが優勢となった。

米株式市場の動向を横目に、23日の日経平均は441.21円安の48866.58円と続落して取引を開始した。寄付き直後から輸出関連を中心に売りが先行し、ドル・円相場は152円近辺で推移しており、円安を背景とする輸出株支援の動きも限定的にとどまった。また、国内では期末に向けたポジション調整と見られる売り注文が出やすかったほか、海外投資家の国内株買い越し継続も相場への下押し要因となったとの見方もある。

個別では、KDDI<9433>、フジクラ<5803>、豊田通商<8015>、三井不<8801>、日東電<6988>、資生堂<4911>、ネクソン<3659>、イオン<8267>、住友重<6302>、大塚HD<4578>、住友鉱<5713>、住友不<8830>、東京海上<8766>、丸紅<8002>、アステラス薬<4503>といった銘柄が上昇。

一方、ソフトバンクG<9984>、アドバンテスト<6857>、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、TDK<6762>、ダイキン<6367>、リクルートHD<6098>、ディスコ<6146>、ファナック<6954>、レーザーテク<6920>、信越化<4063>、テルモ<4543>、村田製<6981>、ホンダ<7267>、安川電<6506>といった銘柄が下落。

業種別では、水産・農林業、鉱業、石油・石炭製品、倉庫・運輸関連業、不動産業などが上昇しており、一方で電気機器、機械、情報・通信業、その他金融業、証券・商品先物取引業などが軟調となった。

後場の日経平均株価は、さらなる下落基調を想定せざるを得ない。米中貿易摩擦の深刻化懸念、米政府機関の閉鎖リスク、半導体関連の世界景況感悪化といった外部環境が重荷となる可能性がある。一方で、為替は円安基調を継続しており、輸出関連株には下支え要因ともなり得る。国内では3月期決算企業の上期決算発表が本格化するため、特に予想を上回る業績を示す銘柄には買いが入りやすいとの見方もある。総じて、米中関連の通商リスクが明示的に緩和されない限り、後場も軟調な展開となる可能性が意識されよう。

■ドル・円は堅調、ドルに買戻し

23日午前の東京市場でドル・円は堅調地合いとなり、151円82銭から152円50銭まで値を切り上げた。日経平均株価の大幅安を受けた円買いで、上昇が抑制される場面もあった。ただ、ドルに買戻しが強まり、節目の152円を上抜けると弾みがついた。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は151円82銭から152円50銭、ユ-ロ・円は176円32銭から176円84銭、ユ-ロ・ドルは1.1595ドルから1.1614ドル。

■後場のチェック銘柄

・日本調理機<2961>、カラダノート<4014>など、5銘柄がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位は、アドバンテス<6857>

■経済指標・要人発言

【経済指標】

・特になし

【要人発言】

・米トランプ政権
「米国製ソフトウエア製品の中国輸出制限を検討」

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし


<CS>

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