はてな---2Qは2ケタ増収・大幅な増益、テクノロジーソリューションサービスが順調に推移
*19:34JST はてな---2Qは2ケタ増収・大幅な増益、テクノロジーソリューションサービスが順調に推移
はてな<3930>は14日、2025年7月期第2四半期(24年8月-25年1月)決算を発表した。売上高が前年同期比21.1%増の19.64億円、営業利益が同1,199.6%増の2.24億円、経常利益が同621.7%増の2.29億円、中間純利益が同664.5%増の1.57億円となった。
テクノロジーソリューションサービスの売上高は前年同期比34.1%増の14.69億円となった。受託サービスについては、任天堂<7974>のNintendo Switchソフト「スプラトゥーン3」のゲーム連動サービスである「イカリング3」の継続的機能拡充など、複数の受託開発案件で成果物の納品及び検収が完了した。保守運用サービスは、特にマンガビューワ「GigaViewer」搭載の案件について、運用案件数の積上げやレベニューシェア(広告・課金収益など)の増加により、堅調な売上成長に繋がった。マンガビューワ「GigaViewer for Apps」は、「少年ジャンプ+」(サービス提供者:集英社)について、安定的に運用し、継続的な機能開発を進めている。「GigaViewer for Web」・「GigaViewer for Apps」の利便性や広告運用を含めたソリューションは、顧客から評価され、2025年1月末現在でアプリ版・Web版合計17社、搭載累計25サービスと多くのシェアを有している。システム運用者向けのサーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」については、2024年2月に「AWS ISVワークロード移行プログラム」パートナー認定を、日本企業で初めて取得した。これにより、AWS利用顧客に対する認知度が向上し、更なる導入実績の積上げを図ることができた。2024年6月に事業譲受した分散トレーシングサービス「Vaxila(ヴァキシラ)」を同年8月にMackerelの機能として使えるようにしたほか、同年11月にソフトウェアの状況等を把握するためのオープンソースによる標準化規格「OpenTelemetry」に対応したメトリック機能をリリースするなど、機能追加を加速している。
コンテンツマーケティングサービスの売上高は同4.2%減の3.25億円となった。ストック型ビジネスとして、CMSである「はてなブログMedia」を活用したオウンドメディアの構築・運用支援サービスや、「はてなブログ」などのUGCサービスを活用したネイティブ広告、バナー広告、タイアップ広告などを展開している。フルサービスを提供する「レギュラープラン」はもとより、廉価版としての位置づけである「ライトプラン」、採用マーケティングの一環として、素早く安価にオウンドメディアを立ち上げられる「採用オウンドメディアプラン」を新たな軸として、サービス訴求してきた。一方で、一部の個別案件において、広告出稿の手控えにより、継続的な受注に至らず、厳しい販売環境となった。その結果、「はてなブログMedia」の運用数合計は149件(前年同期末比4件の増加)となった。また、新規事業として2024年10月に正式にサービス提供を開始した、生成AIを活用した発話ソリューションサービス「toitta(トイッタ)」は、AIを活用してインタビュー内容を的確かつ安価に整理・共有できるようになると多くの顧客候補から高い評価を受け始めており、順調に立ち上がりつつある。
コンテンツプラットフォームサービスの売上高は同10.1%減の1.67億円となった。主力サービス「はてなブログ」の登録ユーザー数は順調に増加した。一方、「はてなブログ」の個人向け有料プラン「はてなブログPro」などは、各種SNSの普及による競争激化も相まって、「はてなブログPro」の契約件数が減少し、課金売上は低調に推移した。アドネットワーク広告については、広告単価の下落などを主な要因として売上は伸び悩んだ。
2025年7月期通期については、売上高が前期比15.0%増の38.06億円、営業利益が同340.1%増の3.00億円、経常利益が同233.3%増の3.04億円、当期純利益が同235.1%増の2.09億円とする12月13日に上方修正した連結業績予想を据え置いている。
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