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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米インフレ高止まりも通商摩擦懸念で失速

2025年03月28日 17:25 市況・概要

*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米インフレ高止まりも通商摩擦懸念で失速 28日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。今晩発表の米インフレ指標が高止まりなら、利下げ観測後退で米金利高・ドル高の見通し。ただ、貿易戦争による世界経済への影響が警戒され、欧米株安なら円買い地合いを強めそうだ。

前日発表された米経済指標は国内総生産(GDP)確定値が上方修正され、新規失業保険申請件数は予想ほど悪化せず、スタグフレーション懸念はいったん収束。一方、米トランプ政権による高関税政策実施はインフレにつながるとの見方から、米金利高・ドル高に振れた。ユーロ・ドルは再び1.08ドルを割り込み、ドル・円は150円半ばから151円前半に浮上した。本日アジア市場で予想外に強い日本のインフレ指標と日本株の大幅安で円買い優勢となった。

この後の海外市場は米国の景気と貿易政策が注視される。足元で低調な経済指標が相次ぐなか今晩のコアPCE価格指数は前年比で加速が予想され、スタグフレーションへの警戒が広がればドル売り先行。半面、輸入自動車の25%関税など貿易政策を背景に物価上昇圧力が強まるとの見方から、長期金利が上昇基調を維持すればドルを押し上げる展開に。一方、引き続き主要国間の通商摩擦とその影響による世界経済の収縮が不安視され、欧米株安なら円買いが出やすい。

【今日の欧米市場の予定】
・17:55 独・3月失業率(予想:6.2%、2月:6.2%)
・21:30 米・2月個人所得(予想:前月比+0.4%、1月:+0.9%)
・21:30 米・2月個人消費支出(予想:前月比+0.5%、1月:-0.2%)
・21:30 米・2月コアPCE価格指数(予想:前年比+2.5%、1月:+2.5%)


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