ハイテク株主導で4カ月ぶり39000円台回復【クロージング】
*16:47JST ハイテク株主導で4カ月ぶり39000円台回復【クロージング】
26日の日経平均は大幅続伸。642.51円高の39584.58円(出来高概算18億3000万株)と2月19日以来、約4カ月ぶりに39000円台を回復して取引を終えた。米ハイテク株高を映して、アドバンテスト<6857>など半導体関連株を中心に買いが先行。終日強い基調が続き、後場終盤には39615.59円まで上値を伸ばした。また、ファンド筋とみられる先物買いも加わったほか、配当の再投資への思惑も引き続き投資家心理を上向かせる要因につながったようだ。
東証プライム市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄が1200に迫り、全体の7割超を占めた。セクター別では、非鉄金属、電気ガス、保険、卸売、海運、機械など30業種が上昇。一方、精密機器、医薬品、食料品の3業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、アドバンテスト、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>が堅調で、この4銘柄で日経平均を約478円押し上げた。半面、第一三共<4568>、ルネサス<6723>、ダイキン<6367>、HOYA<7741>が軟化した。
前日の米国市場ではエヌビディアに対する黄金期到来といった楽観的な見方が強まり、史上最高値を更新したことがセンチメントを明るくさせた。また、米国市場終了後に決算を発表したマイクロン・テクノロジーが時間外取引で買われたことも支援材料になった。3月期決算企業の配当金支払いに伴う再投資や6月中間期の権利付き最終売買日を迎えたことによる配当落ち分の目減りを補うための先物買いなども断続的に入り、日経平均の上げ幅は一時600円を超えた。
外国人買いの継続や企業の自社株買いに加え、6月末の日本株特有の好需給要因もあって相場を大きく押し上げる形になった。また、TOPIXに対する日経平均の出遅れ修正も続いており、4万円大台回復もあるとの声も聞かれ始めた。しかし、7回目の日米通商交渉が予定されており、自動車関税の引き上げの行方に加え、医薬品や半導体に関する関税の動向も気掛かりで、日米交渉の結果次第では、再び波乱展開となる可能性も残されているだけに、注意が必要だろう。
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