欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米FRB議長発言にらみも円安是正に思惑
*16:39JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米FRB議長発言にらみも円安是正に思惑
15日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。今晩発表の米経済指標は低調でも、米連邦準備制度理事会(FRB)議長が利下げに慎重ならドル買戻しの見通し。ただ、日米財務相会談に向け円安是正の思惑から円買いは根強い。
前日は手がかりが乏しいなか、13日の消費者物価指数(CPI)は鈍化も緩和的な金融政策への見方が後退し、長期金利の上昇を背景にドル買い先行。ベッセント米財務長官が貿易交渉の一部としてドル安を模索していないとの発言も、ドル買いを後押し。ユーロ・ドルは1.1170ドル付近に下げ、ドル・円は一時147円10銭台に再浮上した。ただ、本日アジア市場は来週開催予定の日米財務相会談に向け、円安是正の観測から円買い圧力が続いた。
この後の海外市場は米国の経済指標や金融政策にらみ。今晩発表の生産者物価指数(PPI)と小売売上高は低調な内容が予想され、景気減速が警戒されるだろう。ただ、パウエルFRB議長は直近の連邦公開市場委員会(FOMC)での見解と同様、追加利下げに慎重な姿勢を改めて示すとみられ、ドルは売りづらい展開となりそうだ。もっとも、米トランプ政権の高関税政策で台湾ドルや韓国ウォンなどアジア通貨は全般的に上昇基調に振れ、円高圧力は続くとみる。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・1-3月期域内総生産改定値(予想:前年比+1.2%)
・18:00 ユーロ圏・3月鉱工業生産(予想:前月比+1.8%、2月:+1.1%)
・21:30 米・4月生産者物価コア指数(予想:前年比+3.1%、3月:+3.3%)
・21:30 米・4月小売売上高(予想:前月比+0.0%、3月:+1.4%)
・21:30 米・5月NY連銀製造業景気指数(予想:-8.0、4月:-8.1)
・21:30 米・5月フィラデルフィア連銀景況調査(予想:-10.0、4月:-26.4)
・21:30 米・前週分新規失業保険申請件数(予想:23.0万件、前回:22.8万件)
・22:15 米・4月鉱工業生産(予想:前月比+0.2%、3月:-0.3%)
・23:00 米・3月企業在庫(予想:前月比+0.2%、2月:+0.2%)
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