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ドリーム・アーツ Research Memo(8):ホリゾンタルSaaSの高い成長がクラウド事業をけん引(3)

2025年09月25日 12:08 銘柄/投資戦略

*12:08JST ドリーム・アーツ Research Memo(8):ホリゾンタルSaaSの高い成長がクラウド事業をけん引(3) ■ドリーム・アーツ<4811>の業績動向

3. 財務状況
2025年12月期中間期は、税金等調整前中間純利益703百万円に加えて、クラウド事業の成長に伴い契約負債が前期末比902百万円増加し、営業活動によるキャッシュ・フローは1,286百万円の収入となった。クラウド事業においては、一定期間の利用料を前受で受領し、契約未履行分を契約負債として計上しており、事業の成長がフリーキャッシュ・フローの増加に直結している。既存顧客は自社の予算執行の関係から契約を3月期末などで更新するケースが多く、第2四半期(4~6月)に契約負債が大きく増加する傾向がある。投資活動によるキャッシュ・フローは、プロダクト開発による無形固定資産の取得112百万円、オフィス拡張に伴う敷金の差入45百万円などの支出があったが、保険積立金の解約金250百万円で賄い、合計では84百万円の収入となった。社債の償還300百万円、配当金の支払154百万円により財務活動によるキャッシュ・フローは455百万円の支出となり、その結果、2025年12月期中間期末の現金及び現金同等物は前期末比904百万円増加し4,455百万円となった。社債も全額償還し再び無借金となり、借入金に依存せずに成長投資に振り向ける流動性資金を潤沢に確保する財務構造を強化している。親会社株主に帰属する中間純利益478百万円から配当金154百万円を差し引いた323百万円が利益剰余金として増加するなど、純資産合計は前期末比312百万円増加した。契約負債の増加により負債合計が膨らんだため、自己資本比率は46.4%と前期末を2.4ポイント下回ったが、財務の安全性は問題なく担保されている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本 章弘)

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