楽天銀行、ミラースHD、ティラドなど
<9364> 上組 3892 +279大幅続伸。前日に25年3月期決算を発表、営業利益は331億円で前期比8.2%増となり、従来計画の313億円を上振れた。一方、26年3月期は320億円で同3.3%減と減益予想に。ただ、25年3月期年間配当金は従来計画30円増の130円としたほか、2030年度までの中計においては配当性向70%を目安にするとしており、26年3月期配当金は185円までの大幅増配を計画。株主還元強化を評価の動きに。
<7236> ティラド 4585 +635急騰。前日に25年3月期決算を発表、営業利益は73.2億円で前期比68.1%増となったが、先に上方修正を実施済み。一方、26年3月期は36億円で同50.8%の大幅減益を見込む。北米市場の不透明感や為替の影響を考慮のもよう。ただ、前期年間配当金は従来計画比60円増の240円としたほか、発行済み株式数の7.86%に当たる50万株、20億円を上限とする自社株買い発表など、株主還元強化を評価の動きに。
<9008> 京王 3581 -366大幅続落。前日に25年3月期の決算を発表、営業利益は541億円で前期比23.5%増となったが、従来計画の550億円は下回る着地に。26年3月期は500億円で同7.7%減と減益を計画している。鉄道事業の修繕費および減価償却費の増加、ホテル業における人件費や客室改装に伴う費用の増加などを見込んでいるもよう。26年3月期のコンセンサス水準はだいぶ切り下がったとみられる。
<8897> ミラースHD 430 -85急落。前日に25年3月期の決算を発表、営業利益は144億円で前期比7.1%減、従来予想の170億円を大きく下振れ。26年3月期は155億円で同7.9%増を見込むが、従来の前期計画を下回る水準になっている。年間配当金も前期の30円から21円へと減配を計画している。なお、中期計画を発表しているが、27年3月期は営業利益の減益を想定している。
<2607> 不二製油 2958 -289大幅続落。前日に25年3月期決算を発表、営業利益は99億円で前期比45.7%減となり、市場予想を20億円近く下振れ。カカオ特殊要因の減益影響が想定以上に響く形に。26年3月期からIFRSを採用、事業利益は295億円で前期130億円から大幅拡大を見込むが、カカオ特殊要因の影響を除いたベースでは325億円で前期435億円からの減益を見込む。原材料価格上昇によるコスト増などを見通しているもよう。
<6753> シャープ 812.6 -124.8急落。前日に25年3月期決算を発表、営業損益は273億円の黒字となり、市場予想を上振れた。前期は203億円の赤字。ただ、26年3月期は200億円で前期比26.8%減を見込み、400億円超のコンセンサスを大幅に下回る。同時に発表した新中計でも詳細な資本政策などは示されなかった。亀山第二工場の売却報道で前日は買い優勢となったが、その反動も強まる形に。同売却報道に関しては協議中としている。
<6506> 安川電 3398 +172大幅続伸。米中両政府は相互に課した追加関税を大幅に引き下げることで合意と発表。米国は累計145%の関税率を30%に、中国は125%を10%にそれぞれ引き下げ、引き下げた関税の一部は90日間停止し、協議を続ける見通し。米中貿易摩擦の緩和に向けた動きを好感して、同社など中国関連と位置付けられる銘柄は買い優勢の展開になっている。ファナック、SMCなどのFA関連に買いが向かう。
<5838> 楽天銀行 6600 +1000ストップ高。前日に25年3月期の決算を発表、純利益は508億円で前期比47.5%増となり、会社計画489億円を上回る着地に。26年3月期は643億円で同26.7%増と連続大幅増益見通しで、コンセンサスを10億円程度上回る水準になっている。日銀の利上げがない前提となっているようだ。直近では住信SBIが決算発表後に下落していたことから、今回の決算を受けて安心感が高まる状況になっているもよう。
<5976> ネツレン 1091 +150ストップ高。前日に25年3月期決算を発表、営業利益は16.2億円で前期比0.9%減となり、3月の修正値水準で着地した。26年3月期は16億円で同1.1%減と横ばい見通し。一方、配当政策はこれまでのDOE3%以上から4%以上に変更、26年3月期年間配当金は前期比16円増の67円にするとしている。また、発行済み株式数の7.87%に当たる270万株、20億円を上限とする自己株式の取得も発表。
<4023> クレハ 3095 +363一時ストップ高。発行済み株式数の11.26%に当たる560万株、150億円を上限とする自己株式の取得実施を発表。取得期間は本日から来年3月31日まで。また、配当政策の変更も発表、これまで目標配当性向を30%以上としていたが、DOE5%を目安とした配当を行う。26年3月期年間配当金は、前期の86.7円から約2.5倍になる見込み。
なお、26年3月期の大幅営業増益ガイダンスも支援材料となった。
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