全般こう着も商社などバリュー株物色が目立つ【クロージング】
*16:34JST 全般こう着も商社などバリュー株物色が目立つ【クロージング】
2日の日経平均は3営業日ぶりに反発。121.70円高の42310.49円(出来高概算17億7000万株)で取引を終えた。前日の下げで一時42000円を割り込んだこともあり、自律反発を狙った買いが先行して始まり、前場終盤には42473.67円まで上値を伸ばした。ただ、連休明けの米国市場の動向を見極めたいとの様子見ムードもあり、後場中盤には42084.78円とマイナスに転じる場面もあった。
東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、卸売、海運、証券商品先物、ガラス土石、鉄鋼など29業種が上昇。一方、機械、その他製品、サービスの3業種が下落し、精密機器は変わらず。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、三菱商<8058>、三井物<8031>、伊藤忠<8001>が堅調だった半面、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>、ダイキン<6367>、ファナック<6954>が軟化した。
氷見野日銀副総裁は北海道での講演で、「経済・物価のメインシナリオが実現していくとすれば、経済・物価情勢の改善に応じて、金融緩和の度合いを調整していくことが適切」などと述べ、日銀が追加の利上げを急がないのではないかと受け止められ、円相場は1ドル=147円台後半へと円安が進んだことを材料視する向きもあった。ただ、午後に開かれた自民党両院議員総会で石破茂首相が「地位にしがみつくつもりは全くない。責任から逃れず、しかるべき時にきちんとした決断をする」などと伝わるなか、日経平均は一時マイナスに転じる場面もあった。
日経平均は下値支持線として意識される25日線を割り込むと、押し目を拾う動きが見られ、同線を維持して終えたことは評価できよう。また、米著名投資家の株式買い増しが判明した商社株が堅調なうえ、国内長期金利を背景にした利ざや改善期待から金融株も値を上げるなどバリュー株物色が旺盛で、全般は底堅い展開だった。
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