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日米金融イベントを前にした買い戻しの動き

2025年03月18日 08:33 市況・概要

*08:33JST 日米金融イベントを前にした買い戻しの動き  18日の日本株市場は、買い先行で始まり、その後も堅調な相場展開が見込まれる。17日の米国市場は、NYダウが353ドル高、ナスダックは54ポイント高だった。2月の米小売売上高は前月比0.2%増と市場予想(0.6%増)を下回った。ただ、自動車を除いたベースでは0.3%増となり、個人消費に対する過度な懸念が後退した。また、中国の小売売上高の改善に加え、同政府が消費支出拡大に向けた支援策を計画しているとの報道が材料視された。シカゴ日経225先物は大阪比490円高の37690円。
円相場は1ドル=149円20銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。トランプ政権の関税政策に対する影響は警戒されることで積極的な上値追いの動きはなさそうだが、日米の金融政策決定会合の結果判明をあすに控えるなか、持ち高調整に伴う買い戻しの動きが強まりやすいだろう。また、トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領が対話する見通しであるため、地政学リスクが後退する可能性もあり、売り方の買い戻しが強まる可能性がありそうだ。

 日経225先物はナイトセッションで一時37770円まで買われ、25日線水準を捉えてきた。2月下旬以降の調整トレンドが転換してくるなか、押し目待ち狙いの買いも入りやすくなると考えられる。連日で強い上昇が続いている三菱重工業<7011>など防衛関連株については、いったん利益確定の売りが入りやすいだろうが、押し目買い意欲は強そうだ。一方で、指数インパクトの大きい値がさハイテク株については、エヌビディアが下落していることもあり、やや神経質にさせそうである。ただし、インデックスに絡んだ商いが中心になると考えられるため、日経平均株価は37500円~38000円辺りでの推移が見込まれる。

 また、バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが伊藤忠<8001>、丸紅<8002>、三井物産<8031>、住友商事<8053>、三菱商事<8058>の株式を買い増したことも材料視されそうである。追加取得などの思惑から投資資金が向かう可能性がありそうだ。そのほか、為替市場では円相場が1ドル=149円前半と円安・ドル高に振れて推移している。日米金融イベントを前にしたリバランスの動きとみられるが、輸出関連株への買い戻しに向かわせそうだ。

<AK>

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