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スカラ---3Q増収・各段階利益が黒字化、DX事業の好調に加えて事業構造改革によるコスト削減が寄与

2025年05月16日 15:58 銘柄/投資戦略

*15:58JST スカラ---3Q増収・各段階利益が黒字化、DX事業の好調に加えて事業構造改革によるコスト削減が寄与 スカラ<4845>は15日、2025年6月期第3四半期(24年7月-25年3月)連結決算(IFRS)を発表した。Non-GAAP指標に基づく売上収益が前年同期比2.0%増の72.61億円、営業利益が4.39億円(前年同期は0.87億円の損失)、税引前利益が4.13億円(同1.12億円の損失)、親会社の所有者に帰属する四半期利益が2.20億円(同0.83億円の損失)となった。

国際会計基準(IFRS)に基づく、DX事業の売上収益は前年同期比3.2%増の36.47億円、セグメント利益は7.46億円(前年同期は2.88億円の損失)となった。スカラコミュニケーションズでは、既存サービスが堅調に推移しているとともに、WEBサービスの大型案件リリース、新規SaaS開発やソリューションサービス型のエンタープライズ案件の獲得、共同開発等が順調に進んでいる。エンジニアの人財事業は採用機能として社内リソース調整と外部派遣の両方を担い、売上収益、利益に寄与している。また、メディア事業でも一部業務の自動化により、売上収益、利益の伸長が実現している。エッグでは、ふるさと納税事業のBPO業務受託及び業務遂行が計画通り進行した。ヘルスケア事業は、自治体のフレイル予防事業案件の獲得と事業浸透が進んでいる。

人材事業の売上収益は同3.3%減の7.63億円、セグメント利益は同47.8%減の1.15億円となった。採用支援サービス事業では、26年卒学生向けイベントの出展ニーズが新規/既存企業を問わず高い状態を維持、販売単価も上昇している。一方で、新規会員獲得数の低下及び人材紹介の成約率が減少した。

EC事業の売上収益は同3.1%増の17.32億円、セグメント利益は同12.5%増の2.28億円となった。トレーディングカードゲーム(TCG)の買取・販売・攻略情報の機能を備えたECサイト「遊々亭」を運営している。海外直接配送サービスは、好調に利用件数を伸ばしており、中核タイトルの売上は国内外で順調に推移している。また、フルフィルメント業務の効率化により、生産性が向上した。更にTCG流通業界向けのシステム開発案件を受注し、当期翌期にかけて新規事業となる開発売上を獲得した。

金融事業の売上収益は同2.9%増の9.38億円、セグメント損失は1.46億円(同1.62億円の損失)となった。新商品「いぬとねこの保険 ネクスト/ライト/ミニ」の販促活動の強化、マーケティング施策を継続している。広告費と保険金支払いが増加した一方で、前期比の新規契約件数及び保有契約件数は堅調に増加傾向にある。

インキュベーション事業の売上収益は同6.6%減の1.79億円、セグメント損失は0.44億円(同1.88億円の損失)となった。ソーシャル・エックスでは「逆プロポ」各種サービスを通じて、官民共創による社会課題解決型の新規事業創出を支援している。スカラでは、これまで培ってきた事業開発やM&Aの経験とグループにおけるDXのノウハウを掛け合わせて主にグロースフェーズの上場企業に対し、共創型M&Aサービスを実施している。

IFRSに基づく2025年6月期通期の連結業績予想については、売上収益が前期比5.7%減の101.00億円、営業利益が5.50億円、税引前利益が5.40億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が3.40億円とする期初計画を据え置いている。


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