27日の米国市場ダイジェスト:NYダウは155ドル安、関税への警戒感がくすぶる
*07:59JST 27日の米国市場ダイジェスト:NYダウは155ドル安、関税への警戒感がくすぶる
■NY株式:NYダウは155ドル安、関税への警戒感がくすぶる
米国株式市場は続落。ダウ平均は155.09ドル安の42299.70ドル、ナスダックは94.98ポイント安の17804.04で取引を終了した。
トランプ大統領が発表した自動車関税を懸念した売りが続き、寄り付き後、下落。その後、雇用関連や国内総生産(GDP)など指標が堅調な経済を示し一時上昇に転じた。しかし、関税を巡る不透明感がくすぶったほか、インフレ高止まりの思惑で長期金利の上昇が嫌気され、終盤にかけ相場は再び下落し終了。セクター別では電気通信サービスや家庭・パーソナル用品が上昇した一方、半導体・同製造装置が下落した。
レンタカー会社のエイビス・バジェット・グループ(CAR)は関税による自動車価格の上昇に連れレンタル需要が増加するとの期待に買われた。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)や同業のリビアン・オートモーティブ(RIVN)は大半の自動車を国内で生産しているため、関税による業績への損傷が限定的との見方に、それぞれ上昇。一方で、自動車メーカーのゼネラルモーターズ(GM)やフォード(F)はピックアップトラックをメキシコやカナダで生産しているため、関税の影響が懸念され、それぞれ下落した。
ペット向け健康・ウェルネス会社のぺトコ・ヘルス・アンド・ウェルネス(WOOF)は収益が出ていない店舗の閉鎖などが奏功し、第1四半期の業績が予想を上回り、大幅高。テクノロジー会社のアップラビン(APP)は空売り投資家のマディ・ウォーターズが同社株の売り持ちを明らかにし、下落した。半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)はアナリストの投資判断引き下げで下落。
ヨガアパレルのルルレモン(LULU)は取引終了後に第4四半期決算を発表。1株当たり利益が予想を上回ったが、第1四半期の見通しが予想を下回り、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米10-12月期GDPは上方修正、ドル・円は151円台
27日のニューヨーク外為市場でドル・円は150円57銭から151円15銭まで上昇し、151円04銭で引けた。米トランプ政権による関税措置がインフレにつながるとの見方や週次先週分新規失業保険申請件数の予想外の減少、10-12月期GDP確定値の上方修正で長期金利上昇に伴うドル買いが強まった。7年債入札も低調でさらなるドル買いにつながった。
ユーロ・ドルは1.0776ドルから1.0821ドルまで上昇し、1.0797ドルで引けた。ユーロ・円は162円41銭から163円36銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.2922ドルから1.2992ドルまで上昇。ドル・スイスは0.8840フランから0.8804フランまで下落した。
■NY原油:強含みで69.92ドル、供給不足となる可能性残る
NY原油先物5月限は強含み(NYMEX原油5月限終値:69.92 ↑0.27)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比+0.27ドル(+0.39%)の69.92ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは69.12ドル-69.97ドル。供給不足となる可能性は残されており、底堅い動きを保った。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 42.56ドル -0.26ドル(-0.60%)
モルガン・スタンレー(MS) 119.00ドル -3.20ドル(-2.61%)
ゴールドマン・サックス(GS)558.92ドル -15.00ドル(-2.61%)
インテル(INTC) 23.62ドル +0.20ドル(+0.85%)
アップル(AAPL) 223.85ドル +2.32ドル(+1.04%)
アルファベット(GOOG) 164.08ドル -3.06ドル(-1.83%)
メタ(META) 602.58ドル -8.40ドル(-1.37%)
キャタピラー(CAT) 339.30ドル -1.81ドル(-0.53%)
アルコア(AA) 31.98ドル -1.36ドル(-4.07%)
ウォルマート(WMT) 85.63ドル +0.42ドル(+0.49%)
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