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前場に注目すべき3つのポイント~アドバンテストの決算評価がセンチメントを明るくさせる~

2025年10月29日 08:46 市況・概要

*08:46JST 前場に注目すべき3つのポイント~アドバンテストの決算評価がセンチメントを明るくさせる~ 29日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


■アドバンテストの決算評価がセンチメントを明るくさせる
■アドバンテス、26/3上方修正 営業利益3740億円←3000億円
■前場の注目材料:三菱重工、日米共同投資の候補公表、日立製作所など参画


■アドバンテストの決算評価がセンチメントを明るくさせる

29日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感強まる可能性はあるものの、底堅さが意識される相場展開になろう。28日の米国市場はNYダウが161ドル高、ナスダックは190ポイント高だった。貿易問題を巡る米中対立への警戒感が和らいだほか、決算が評価される動きがセンチメントを明るくさせた。また、エヌビディアが大幅高となるなど、半導体株の一角が買われ、相場をけん引する形になった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比235円高の50695円、円相場は1ドル=152円10銭台で推移している。

日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、買いが先行して始まりそうだ。米半導体が買われるなかで日経225先物はナイトセッションで一時50810円まで買われる場面もみられており、短期的に過熱感を警戒する見方も増えそうだが、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。また、前日の取引終了後に決算を発表したアドバンテスト<6857>は通期計画を上方修正した。コンセンサスを上回る見通しであり、上場来高値を更新してくることが見込まれる。

指数インパクトの大きいアドバンテストが日経平均株価をけん引するとみられ、売り方の買い戻しの動きも強まりそうである。同社が高値を更新してくるようだと、週末に決算を控えている東エレク<8035>の決算期待にもつながるほか、相対的出遅れている半導体株への刺激材料になる展開が期待されそうだ。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちや日銀の金融政策決定会合を控え、買い一巡後はこう着感が強まる可能性はありそうだが、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への物色が強まるなかで、日経平均株価の強さが目立ちそうである。また、昨日の日米首脳会談において、良好な日米関係が示されたであろう。高市政権が掲げる政策に関連するテーマや銘柄への物色意欲は強そうである。とりわけ、防衛関連へは利食いを交えながらも、物色は長期化しそうである。


■アドバンテス、26/3上方修正 営業利益3740億円←3000億円

アドバンテス<6857>は2026年3月期業績予想の修正を発表。営業利益を3000億円から3740億円に上方修正した。コンセンサス(3300億円程度)を上回る。人工知能(AI)向けの半導体の複雑化や生産数量の増加を背景に半導体の検査装置の需要が想定以上に伸びる見通し。


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(47706.37、+161.78)
・ナスダック総合指数は上昇(23827.50、+190.04)
・SOX指数は上昇(7194.71、+26.73)
・シカゴ日経225先物は上昇(50695、+235)
・米長期金利は低下
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請


・三菱重工<7011>日米共同投資の候補公表、日立製作所など参画
・アイダエンジニアリング<6118>米社買収、自動機を米州全域に供給
・島津製作所<7701>住友精密工業と、油圧機器製販で提携、27年度に共同開発品
・日野自<7205>豊田通商などと、自動運転トラック、新東名で総合実証
・新電元工業<6844>初のロボ開発、要素技術を顧客に提案
・新東工業<6339>レーザー機拡販、テスト・受託加工、新拠点
・三菱マテリアル<5711>ハードメタル、タイ新工場稼働、削孔機械向け部材の製造能力2倍に
・ソニーG<6758>ソニーセミコン、高速通信機能内蔵の車載向けCMOSイメージセンサー開発
・日本電気硝子<5214>省エネ・正確に電流制御、東北大学と、スイッチ素子層ガラス材を開発
・日産化学<4021>水稲向け殺虫剤で独社と業務提携
・JR東日本<9020>地方路線の赤字790億円、昨年度収支、36路線71区間公表
・JCRファーマ<4552>胃がん腹膜播種に治療法、東大などと開発
・ロート製薬<4527>日本人特有の白髪遺伝子発見、製品開発に応用


☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・日本銀行金融政策決定会合(1日目)

<海外>
・09:30 豪・9月消費者物価指数(予想:前年比+3.1%、8月:+3.0%)
<ST>

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