日経平均は3日ぶりに反落、売り一巡後は37000円の攻防に
*12:11JST 日経平均は3日ぶりに反落、売り一巡後は37000円の攻防に
日経平均は3日ぶりに反落。前日比696.50円安(-1.85%)の37008.43円(出来高概算9億3000万株)で前場の取引を終えている。
6日の米国株式市場は反落。ダウ平均は427.51ドル安の42579.08ドル、ナスダックは483.48ポイント安の18069.26で取引を終了した。貿易赤字の拡大で景気減速懸念が強まったほか、他国との摩擦深刻化を警戒した売りに寄り付き後、下落。商務長官がメキシコ、カナダ関税を巡り自動車以外も免除の可能性を示唆すると一時下げ幅を縮小した。しかし、経済への影響を警戒した売りはやまず、終日軟調に推移。
トランプ大統領がメキシコ、カナダ関税を巡り一部軽減を発表したが、翌日発表の雇用統計への警戒感に、戻り乏しく安値圏で終了した。
米国株安や、為替が昨年10月8日以来となる1ドル147円台に突入したことなどから、東京市場は売り優勢で取引を開始。日経平均は下げ幅を広げ、36857.13円まで下落した。幅広い銘柄が売られる展開となったが、日経平均が4日の安値36816.16円を割り込まなかったことなどから売りは一服。売り一巡後は下げ幅をやや縮め、37000円台で前場の取引を終えた。
日経平均採用銘柄では、任天堂<7974>、ソニーグループ<6758>など足元買われていたエンタメ関連が大幅安となったほか、フジクラ<5803>、古河電工<5801>など電線株が売り優勢。また、ソシオネクスト<6526>、東京エレクトロン<8035>、ルネサスエレクトロニクス<6723>、ソフトバンクグループ<9984>など半導体株の一角も弱い。このほか、中外製薬<4519>、テルモ<4543>、日本製鋼所<5631>、ZOZO<3092>、日立<6501>、サッポロホールディングス<2501>などが下落した。
一方、一部証券会社によるポジティブなレポートが材料視されてJR西日本<9021>
が買われたほか、三菱重工業<7011>はトランプ大統領の発言などが刺激材料となり上昇また、。想定外の自社株買いを発表した日産化学<4021>も買われた。このほか、東海カーボン<5301>、ニコン<7731>、住友化学<4005>、クボタ<6326>、レーザーテック<6920>などが上昇した。
業種別では、その他製品、精密機器、電気機器、不動産、医薬品などが下落した一方、石油・石炭、鉄鋼、ゴム製品、鉱業、空運などが上昇した。
為替は1ドル147円60銭台と東京時間9時時点との比較では円高ドル安に振れており、昨夜の147円30銭台を試す可能性もある。今晩の海外時間では、米連邦公開市場委員会(FOMC)関係者の講演が多く予定されていることから、後場の東京市場は様子見ムードが強まりそうな状況にある。ただ、為替が円高傾向を強めると、積極的な日本株買いが手控えられていることなどから、日経平均は一段安の可能性もあろう。為替を横目に見た神経質な地合いとなりそうだ。
<AK>
