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セキュア Research Memo(8):セキュリティ強化需要を背景に、引き続き増収増益を見込む(2)

2025年04月03日 13:18 銘柄/投資戦略

*13:18JST セキュア Research Memo(8):セキュリティ強化需要を背景に、引き続き増収増益を見込む(2) ■セキュア<4264>の今後の見通し

2. 事業の進捗状況
(1) アライアンスの推進
(a) CIAとの資本業務提携
2024年4月、CIA(株)との資本業務提携契約締結を発表した。CIAは顔認証システム運用のトータルサポートや防犯セキュリティコンサルティング、マーケティングサポートを本業とし、不正行為未然防止ソリューションとして「万引きロスの削減」や「犯罪未然防止検知AIの開発」「セキュア・プラットフォームの構築」を大手小売業等に提供した実績がある。同社はCIAの持つ顔認証システム運用面での強みや、不正行為未然防止にかかるソリューションを評価し契約締結に至った。顔認証システム販売後の保守運用や、店舗向け監視カメラシステム提案の際に万引き等不正行為未然防止ソリューションなどを盛り込むことで、シナジーを追求すると考えられる。

(b) メルコホールディングスとの資本業務提携
2025年2月、メルコホールディングスとの資本業務提携契約締結を発表した。メルコホールディングスは、ネットワーク機器やストレージなどのパソコン周辺機器の開発・製造・販売を行う(株)バッファローをはじめとする国内外15社を傘下に持つ純粋持株会社で、ハードウェア・ソフトウェア含めてセキュリティソリューションを提供する。同社にとっては親和性の高い事業を展開している企業グループである。同社はメルコホールディングスとの様々な協業に期待しており、まずは両社の手掛ける製品やオペレーションでの機能やインフラのシナジーを見込んでいる。システム構築に必要な周辺機器のより安価での調達や、効率化に向けた施工・設置工事業務と機器保守のコンタクトセンターの集約といった、比較的短期に実現可能なメリットが考えられる。またエンジニアリングシナジーとして、両社の既存製品やサービス、オペレーションの改善効果が期待できる。ストレージネットワーク機器等の共同開発や、施工業務及び機器品質の改善が予想される。さらに上流段階では両社共同での新サービスや新規事業領域の開拓といった事業創造シナジーを創出する展望を掲げ、海外展開やAIソリューション拡大等のテーマを想定している。長期的な計画と考えられるが、それだけ幅広く、深い協業が今後期待できる。強力な提携先を得たことで、ターゲット市場における地位を飛躍的に高める考えだ。

(2) SECURE AI STORE LAB 2.0
2023年7月にオープンした「SECURE AI STORE LAB 2.0」において、レジレス・無人店舗を開業以来、ハード面、ソフト面の実証を重ね、処理の精度向上に努めてきた。開業から1年が経過した2024年7月時点では、取り扱いSKU※1数は開業当初の2倍となり、決済精度※2は99%を超えている。また同店舗では、ウォークスルー型店舗の商用化に向けた共同実験を、東日本電信電話(株)グループのテルウェル東日本(株)とともに行ってきた。無人店舗を適正価格で開発するためのノウハウ蓄積を目的とし、無人決済や棚割り解析などの実証実験を流通小売業界に先駆けて実施している。ほかにもミニストップ<9946>と協業し、「ミニストップポケット サンイースト辰巳店」においてウォークスルー型店舗の実証実験を2024年7月~12月にかけて実施しており、同社は主にシステム面を検証した。2024年8月にはイオンモール<8905>と協働で、最新のデジタル技術を活用した、完全レジレス・無人店舗の実証実験を「イオンモール羽生」にて開始した。このようにビジネスビル内店舗や、コンビニエンスストア、ショッピングモールと店舗形態を変えて実証実験を行う理由は、それぞれの利用顧客層が異なるためだ。イレギュラーなデータを含め、様々なバリエーションの購買データを検証することでソフトウェアの精度をさらに高める作業を進めている。今後の課題はハードウェアのコストと決済手段の多様化である。コストに関するネックは、必要不可欠かつ高価なGPUの実装で、低減が課題となっている。決済手段については、利用者はアカウントに決済用クレジットカードを事前登録しなければならない等利便性を欠くため、手続きの簡素化や電子マネーの導入等、改善策を検討している。

※1 Stock keeping Unitの略で、在庫管理上の最小の品目数を数える単位を指す。
※2 (総購買数-顧客からの修正依頼数)÷総購買数で算出。

(3) NVIDIAパートナーネットワークへの参画
同社は2024年4月、NVIDIA Partner Network(NPN)に参画したことを発表した。同社の「SECURE AI STORE LAB 2.0」では、2023年に業務提携した米国AiFiの技術を活用し、ネットワークカメラの映像を独自のAIで解析しているが、NVIDIAのGPUを搭載したリアルタイムの画像認識とAIを使うことで、インストアアナリティクスを実現できた。同プログラムに参加することでNVIDIA製品の調達力を強化できるほか、新しいGPUアーキテクチャーや計算リソース設計、スループット設計といった高度な技術レベルのサポートを受けることができる。「SECURE AI STORE LAB 2.0」実用化のほか、AI技術を活用した新サービス提供に向けてこれらサポートを受けることで、独自のAIビジョンシステムの構築や、付加価値の高いサービス開発をさらに加速させることが可能になると考えられる。スマート・ビデオ分析に使用される「NVIDIA Metropolis プラットフォーム」を活用した新たなソリューションとして、省人警備・省人運営を実現させる新サービスの開発を開始したほか、NVIDIAのGPU活用かつCIAとの協働によって、小売業界における人手不足や万引きによる商品ロスを解決するためのAI学習モデルの開発に着手している。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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