短期的には利益確定の売りが入りやすい
*08:40JST 短期的には利益確定の売りが入りやすい
20日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうである。19日の米国市場はNYダウが10ドル高、ナスダックは314ポイント安だった。NYダウはホーム・デポが決算を受けて買われたことで下支えする格好だったが、ジャクソンホール会合でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を控えるなかで、ハイテク株には持ち高調整の売りが広がった。シカゴ日経225先物は大阪比170円安の43390円。円相場は1ドル=147円50銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時43820円まで買われる場面もみられた。ただし、その後は軟化し、米国市場の取引開始後には一時43310円まで売られている。これまでボリンジャーバンドの+2σに沿ったトレンドを形成していたが、前日の下げで同バンドを割り込み、ナイトセッションでは+2σから下放れる形状となった。
昨日の日経平均株価は最高値を更新した後はこう着感が強まり、+2σ(43811円)
を割り込んで終えていた。米国ではエヌビディアが3%を超える下落となったほか、マイクロソフトやアマゾン・ドット・コムなど大型テック株の下げが目立っていたこともあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷になりそうだ。日経平均株価は強いトレンドを形成しているが、短期的には利益確定の売りが入りやすいだろう。
基本的には押し目狙いのスタンスになるだろうが、利食いの動きが強まるようだと先物主導で短期的な売り仕掛けの動きも入りやすく、下へのバイアスが強まる可能性には注意しておきたい。そのため、まずはハイテク株の底堅さを見極めることになりそうだ。また、昨日はソフトバンクG<9984>が高値更新の後に軟化したことが神経質にさせた面もあったと考えられ、同株の動向にも注視しておきたいところである。
そのため、物色としてはディフェンシブ株などにシフトしやすいほか、グロースなど中小型株での短期的な値幅取り狙いの動きが中心になりそうだ。
<AK>
