クオールホールディングス---3Qも売上高・営業利益・経常利益が2ケタ増、製薬事業が業績に寄与
*18:22JST クオールホールディングス---3Qも売上高・営業利益・経常利益が2ケタ増、製薬事業が業績に寄与
クオールホールディングス<3034>は7日、2025年3月期第3四半期(24年4月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比47.3%増の1,982.07億円、営業利益が同92.6%増の110.34億円、経常利益が同74.2%増の113.61億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同6.6%減の35.24億円となった。
薬局事業の売上高は前年同期比4.5%増の1,287.81億円、営業利益は同7.5%減の70.26億円となった。当第3四半期累計期間において、出店状況は、新規出店18店舗、子会社化による取得26店舗の計44店舗増加した一方、閉店9店舗、事業譲渡1店舗の計10店舗減少した結果、全体で店舗数は954店舗となった。薬局運営においては、通信事業大手のKDDI<9433>が運営するau薬局の協力を得て、同社グループでは初となる365日営業のオンライン専門薬局「クオールどこでも薬局」を、2024年11月に開局した。業績については、前期に実施したM&Aや新規出店の寄与、在宅・施設調剤の推進及び流行性感染症の感染者数の増加等により、受付回数が増加した一方、仕入れや人件費等の運営コストが増加した。
製薬事業の売上高は593.67億円(前年同期は12.65億円の売上高)、営業利益は54.40億円(同2.46億円の損失)となった。第一三共エスファのグループ化に伴い、更なる成長を目指している。2024年12月には、グループ化後初のAG製品として、3成分7品目を発売した。特に、大型AG製品「リバーロキサバン錠(先発品名イグザレルト(R)錠)」及び「リバーロキサバンOD錠(先発品名イグザレルト(R)OD錠)」については、計画を上回る市場シェアを獲得している。また、2022年12月に発売した、新型コロナウイルス抗原検査キット「テガルナ(R)スティックSARS-CoV-2Ag」においては、一般用医薬品として製造販売承認を取得し、販売に向けて準備している。
BPO事業の売上高は同0.5%増の100.57億円、営業利益は同8.3%増の12.25億円となった。CSO事業においては、MR派遣需要の拡大により、派遣数が増加する一方、採用に係る費用は増加した。また、医薬品や食品等の開発業務の受託を行うCRO事業においては、食品試験を中心とした受注の増加により拡大している。紹介派遣事業においては、薬剤師の紹介派遣に関して、社員の採用強化及び生産性の向上により、成約件数が増加している。また、前期より新たに開始した医師・看護師事業についても、短期間勤務する人材をマッチングするサービスの拡大等により、着実に進捗している。出版関連事業においては、製薬メーカーや医療団体の講演会運営等を行うコンベンション事業や、製薬メーカーの制作物等が各種規制を遵守していることを検証するコンプライアンスサービス事業等が拡大している。
2025年3月期通期については、売上高が前期比50.0%増の2,700.00億円、営業利益が同80.2%増の150.00億円、経常利益が同64.2%増の152.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.4%増の50.00億円とする11月1日に修正した連結業績予想を据え置いている。
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