欧米為替見通し: ドル・円は弱含みか、日米財務相会談にらみ下押し圧力
*17:25JST 欧米為替見通し: ドル・円は弱含みか、日米財務相会談にらみ下押し圧力
20日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想する。米中貿易交渉の進展に対する期待は遠のき、ドル買いは後退する見通し。また、日米財務相会談に向けドル高・円安是正への思惑から、下押し圧力が続くだろう。
16日終盤のムーディーズによる米信用格付け引き下げは週明け19日のアジア、欧州の市場で消化され、NY市場もドルは株式や債券とともに軟調スタート。その後は消化が進みドルは買い戻され、ユーロ・ドルは1.1280ドル台から1.1220ドル台に軟化した。ドル・円はドル高・円安是正が意識され、145円前半で上値が抑えられた。本日アジア市場で日経平均株価の堅調地合いでリスク選好の円売りが優勢となり、ドル・円は一時145円半ばに強含んだ。
この後の海外市場は米国経済を注視。前日発表された景気先行指数は5カ月連続のマイナスで悪化の度合いも強めており、景気減速懸念を裏づけた。米連邦準備制度理事会(FRB)は追加利下げに慎重だが、緩和余地を見込みドルへの積極的な買いは手控えられる。米中摩擦懸念の再燃もドル売り要因に。一方、主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議ではドル安是正が意識される。日米財務相会談に向け円買い圧力も見込まれ、ドル・円は下押し圧力が意識されそうだ。
【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・3月経常収支(2月:+343億ユーロ)
・21:30 加・4月消費者物価指数(予想:前年比+1.6%、3月:+2.3%)
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