個人主体の資金は中小型株にシフトする可能性
*08:42JST 個人主体の資金は中小型株にシフトする可能性
22日の日本株市場は、買い一巡後はこう着感が強まる可能性はありそうだ。19日の米国市場はNYダウが172ドル高、ナスダックは160ポイント高だった。米連邦準備理事会(FRB)が17日までの米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを決定したことが引き続き相場の支えになった。株価指数先物、株価指数オプション、個別株オプション取引の取引最終日となるトリプルウィッチングでテクニカルな買いもけん引したと見られる。シカゴ日経225先物清算値は大阪比275円高の45005円、円相場は1ドル=147円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで45050円と節目の45000円を上回って終えている。先週末は日銀の金融政策決定会合でETF売却の決定が動揺につながり、朝方に45852円まで上昇した日経平均株価は後場に入り一変、一時44495円まで急落した。終盤にかけて買い戻され、45000円を上回って終えたが、神経質にさせやすいだろう。そのため、買い一巡後は45000円での攻防をみせてくる可能性がありそうだ。
また、日銀の金融政策決定会合では2名の審議委員が0.75%への利上げを主張したことで長期金利が上昇し、三菱UFJ<8306>など金融株が買われる場面もみられた。これまで日経平均株価をけん引していた半導体やAI関連に対する利益確定に対して、金融などへの資金シフトが起きるかを見極めたいところだろう。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が利益確定の売りが優勢になるようだと、日経平均株価の上値は抑えられそうである。
一方で、きょう自民党総裁選挙が告示される。各候補の財政政策姿勢や成長戦略に対する市場の関心が集まると考えられ、政策に絡んだ銘柄への物色が意識されそうであり、押し目待ち狙いの買い意欲は強いだろう。また、今週は1カ月ぶりにIPOがあるため、個人主体の資金は中小型株にシフトする可能性も意識されやすいだろう。
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