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半導体やAI関連株への物色意欲は根強い

2025年10月09日 08:39 市況・概要

*08:39JST 半導体やAI関連株への物色意欲は根強い  9日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。8日の米国市場はNYダウが1ドル安、ナスダックは255ポイント高だった。米政府機関の一部閉鎖が長期化すれば米経済に大きく影響を与えるとの懸念がNYダウの重荷となった。一方で、イーロン・マスク氏のxAIが資金を調達し、エヌビディア製GPUの購入に充てるとの報道をきっかけに、エヌビディアなど半導体やAI関連株に買いが広がったことで、ナスダック指数は最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比365円高の48125円、円相場は1ドル=152円50銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形で買いが先行して始まりそうだ。米国市場では半導体やAI関連株が幅広く買われており、前日に弱さが目立っていたソフトバンクG<9984>や東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への買いが意識されやすいだろう。また、昨日はハイテク株の一角が利食いに押されるなか、フジクラ<5803>など電線株の強さが目立った。AI関連株への物色は根強いほか、関連銘柄への資金流入に広がりがみられていることはセンチメントを明るくさせそうである。

 昨日の日経平均株価は5営業日ぶりに反落となったが、直近5営業日で3400円上昇していることからみれば、押し目買い意欲の強さが窺える。昨日の調整でボリンジャーバンドの+2σ(47913円)を割り込んできたことで同バンドが抵抗として意識されそうだが、バンドは上向きで推移していることもあり、これに沿ったトレンド形成になりそうだ。また、48000円処での底堅さがみられることで、+3σ(49448円)
とのレンジが意識されてくるだろう。

 高市政権に対する期待感から押し目待ち狙いの買い意欲は強いと考えられる。昨日は立憲民主党の安住淳幹事長が首相指名選挙を巡り、「国民民主党の玉木雄一郎代表が野党の統一候補になりうる」との考えが伝わったことが神経質にさせた面があった。ただし、野党の統一候補には政策の違いからハードルは高いだろう。短期的に売られる局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせそうである。また、相対的に日本株の強さがみられるなかで、海外投資家による資金流入も期待されよう。

<AK>

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