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再びAI関連株への物色が強まるかを見極め

2025年10月01日 08:38 市況・概要

*08:38JST 再びAI関連株への物色が強まるかを見極め  1日の日本株市場は、こう着感が強まりやすいだろう。9月30日の米国市場はNYダウが81ドル高、ナスダックは68ポイント高だった。ファイザーは、トランプ米大統領の医薬関税について、3年間の猶予を得たと明らかにしたことを受けて、同社のほかメルクやアムジェンなどが買われ、指数を押し上げる形になった。ただし、政府機関の閉鎖リスクが重荷になった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円安の44855円、円相場は1ドル=147円90銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになろう。日経225先物はナイトセッションで一時44620円まで売られる場面もあったが、終盤にかけて下げ幅を縮めており、日中比40円安の44890円で終えた。下値を売り込む局面では押し目待ち狙いの買いが入りやすいだろうが、45000円近辺では戻り待ち狙いの売りが意識されやすく、全体としてはこう着感が強まる可能性がある。

 米国市場は上昇したものの、医薬品株のインパクトが大きく、東京市場への影響は限られそうである。ただし、エヌビディアなど半導体やAI関連株の一角が買われているため、前日に弱い値動きとなったソフトバンクG<9984>やアドバンテスト<6857>などの動向が注目されそうだ。昨日はAI関連株の弱い値動きに対して、金融株への資金流入がみられていた。9月末のリバランスの動きの可能性も考えられるため、再びAI関連株への物色が強まるかが注目されよう。

 AI関連株への物色が強まるようだと、日経平均株価は45000円突破からのリバウンドが意識される。一方でボリンジャーバンドの+1σが45162円辺りに位置しており、同バンドが抵抗線として機能するようだと戻り待ち狙いの売りを誘う可能性がある。AI関連株への物色が限定的となり、前日からの調整の動きが続くようだと、仕掛け的な動きも警戒する必要がありそうだ。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の動向を睨みながらの展開になろう。

 そのほか、大手商社株の一角に外資系証券で強気格付けが観測されている。また、昨夕決算を発表したところでは、データHR<3628>、ERIHD<6083>、フェリシモ<3396>、スターマイカHD<2975>が注目されそうだ。

<AK>

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