欧米為替見通し: ドル・円は底堅い値動きか、米小売売上高にらみもインフレ再加速を警戒
*17:25JST 欧米為替見通し: ドル・円は底堅い値動きか、米小売売上高にらみもインフレ再加速を警戒
14日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。米トランプ政権の相互関税の即時導入見送りで米金利安ならドル買いは一服。米小売売上高が低調なら緩和的な金融政策が意識されるが、インフレ再加速への警戒でドルは売りづらい。
前日発表された米国の生産者物価指数(PPI)と新規失業保険申請件数は想定よりも強い内容だったが、トランプ政権は相互関税の即時発効を見送り、米金利安・ドル安に振れた。ユーロ・ドルは1.0370ドル付近から1.04ドル台に持ち直し、ドル・円は154円付近から152円70銭台に急落。本日アジア市場もその流れを受け継ぎ、ドル売り主導の展開に。ドル・円は153円10銭台に浮上後は下げに転じ、一時152円前半に落ち込んだ。
この後の海外市場はドルの値動きを見極める展開となりそうだ。今晩発表の小売売上高は前回から悪化し、予想通りマイナスに転じた場合には個人消費減退により緩和的な金融政策の継続をにらんだドル売りに振れやすい。半面、今週発表されたインフレ指標の再加速も想起され、連邦準備制度理事会(FRB)の追加利下げ後退への思惑がドルを支える。もっともトランプ政権の関税政策にはやや安心感が広がり、過度なドル買いを抑制するとみる。
【今日の欧米市場の予定】
・19:00 ユーロ圏・10-12月期域内総生産改定値(予想:前年同期比+0.9%、速報値+0.9%)
・22:30 米・1月小売売上高(予想:前月比-0.2%、12月:+0.4%)
・23:15 米・1月鉱工業生産(予想:前月比+0.3%、前月比+0.9%)
・24:00 米・12月企業在庫(予想:前月比-0.1%、11月:+0.1%)
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