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ミロク情報 Research Memo(2):財務会計システムの大手で会計事務所と中堅・中小企業を顧客ターゲットに成長

2024年07月12日 12:22 銘柄/投資戦略

*12:22JST ミロク情報 Research Memo(2):財務会計システムの大手で会計事務所と中堅・中小企業を顧客ターゲットに成長 ■会社概要

1. 会社沿革
ミロク情報サービス<9928>は1977年の創業以来、財務会計を中心とする経営システム・経営情報サービスを提供してきた。創業当初のサービス形態は計算センターでの計算処理サービスであったが、ICTの進化とともにオフコンビジネスからパソコン用パッケージソフトの開発・販売にシフトし、2020年以降はクラウドサービス市場の拡大ともに、クラウド・サブスク型のビジネスモデルへの移行を進めている段階にある。また、事業領域の拡大に向けてM&A戦略も推進しており、直近では2020年に独立系で国内最大級の組織・人事コンサルティングファームである(株)トランストラクチャ、デジタルマーケティング支援やマーケティングプラットフォーム事業を行うトライベック(株)を、また2022年には顧客管理・営業支援システムの開発・導入支援を行う(株)BizMagicを子会社化した。

2. 事業内容
現在の主力事業は、財務・会計をコアとするERP事業(ERPシステムの開発・販売、導入支援サービス、各種保守サービス)で売上高の90%以上を占めており、残りは(株)MJS M&Aパートナーズやトランストラクチャ、トライベック等の子会社が展開する事業領域である。

ERP事業の主な顧客は会計事務所と、その顧問先となる中堅・中小企業である。会計事務所のユーザー数は約8,400事務所と業界シェアで約25%を占め、TKC<9746>や(株)日本デジタル研究所と並ぶ業界大手の一角を占める。中堅・中小企業向けでは約17,000社のユーザーを抱えている。販売ルートは、会計事務所向けがほぼ100%直販となり、中堅・中小企業向けについては9割弱が直販、残りの1割強が代理店経由である。同社の顧客である会計事務所の先には約50万社の顧問先企業があるため、新規顧客の開拓余地は依然大きい。また、会計事務所やWebを通じて小規模事業者向けに簡易な会計ソフトを提供しており、そのユーザー数は8万人強となっている。

3. 関係会社の状況
2024年3月末時点のグループ会社は、連結子会社で10社、持分法適用関連会社で3社の構成である。連結子会社は2002年以降に子会社化した業務用システムの受託開発等を行う(株)エヌ・テー・シー、(株)エム・エス・アイ、リード(株)の3社のほか、2014年以降に設立またはM&Aで子会社化した、コンサルティングやフィンテック分野の事業等を展開する7社である。7社のうち、売上規模の大きい子会社はトライベックで年間30億円弱、次いでトランストラクチャで10億円弱程度と見られる。

持分法適用関連会社は、連結会計システムの開発・販売を手掛けるプライマル(株)、近距離無線通信(NFC)による決済サービスの開発・販売を行う(株)韓国NFC、税理士・会計事務所向けセミナー開催・動画配信サービス等を提供する(株)KACHIELの3社となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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