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ナック Research Memo(4):「暮らしのお役立ち」を基本戦略として、5つの領域で事業を展開(2)

2024年01月25日 15:34 銘柄/投資戦略

*15:34JST ナック Research Memo(4):「暮らしのお役立ち」を基本戦略として、5つの領域で事業を展開(2) ■ナック<9788>の事業概要

3. 建築コンサルティング事業
全国のビルダー・工務店に向け、経営支援ノウハウ商品および建築部資材の販売と施工、住宅ネットワーク事業、スマートエネルギー事業を行っている。

(1) コンサルティング部門
社内ベンチャーより始まった建築コンサルティング事業であり、「住まいを通じ豊かな未来を創造する」をミッションとして、事業部設立以来、時代に先駆けた価値創造に挑戦している。具体的には経営戦略をはじめ、コスト削減や商品開発、営業手法などの経営支援ノウハウをパッケージにして提供し、地域の工務店が抱える諸問題の解決を手助けするなど、現在では全国約7,000社のビルダー・工務店に様々なソリューションを提供する事業に成長している。

(2) 住宅ネットワーク事業
住宅ネットワーク事業では、「ACEHOME(以下、エースホーム)」ブランドなどのFC運営を行っている。エースホームは最後発の住宅FCながら、現在で40以上の加盟店が全国で住宅を供給している。その特徴は、「デザイン面でも耐久性を持たせた住まいにすることがこれからの住まいにおいては重要である」という信念に基づいて「美的耐久性」をコンセプトに顧客の嗜好や、加盟店の供給形態、地域等の特性に応じた商品を開発している点にある。ハウスメーカーと地元密着のビルダー双方のメリットを最大限に生かした住宅FCと言える。なお、エースホームを運営するナックハウスパートナー(株)※は、住宅・ビルの革新的省エネルギー技術導入促進事業費補助金(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業)において創設された「ZEHビルダー公募」の登録事業者であり、ZEHビルダー評価制度で5つ星を取得している。ちなみに5つ星の評価を得ているのは、全国で12%(2023年6月末時点)ほどしかいない。

※2023年4月1日にエースホーム(株)から社名変更、かつナックスマートエネルギー(株)を吸収合併


(3) スマートエネルギー事業
太陽光発電システム・蓄電池などのスマートエネルギー商材を手掛けている。「環境に配慮した住まい」と「経済的メリットのある住まい」をバランスよく提案し、持続可能な社会づくりに貢献すべく、法人顧客からその先にあるエンドユーザーの住まいづくりを環境エネルギー分野でサポートする。エコキュートやIHクッキングヒーター、HEMS(ホーム エネルギー マネジメント システム)などを提供しており、HEMSを電化製品や太陽光発電・蓄電池などの住宅設備とつなぐことで、電気の使用状況や太陽光発電の発電状況、蓄電池の残容量などを確認し、電化製品を制御することが可能となる。

4. 住宅事業
注文住宅の建築請負、分譲住宅の販売及びそれに付随する金融・保険業務を行っている。住宅着工戸数の減少が続くなか、住宅事業の中核子会社であったレオハウスを2020年5月にヤマダ電機へ譲渡するなど事業改革を推進した。2021年3月期にはsuzukuriを建築コンサルティング事業へとセグメント変更し、コンテンツビジネスへの業態転換を図った。2021年4月1日を効力発生日として(株)ジェイウッドが(株)国木ハウスを吸収合併し、(株)ケイディアイを含む2社を中心に事業を行っている(国木ハウスの事業はジェイウッドにて「KUNIMOKU HOUSE」ブランドとして継承した)。

ジェイウッドでは「長く愛され続ける家づくり」をコンセプトに本物の木の家を提案している。「KUNIMOKU HOUSE」ブランドでは、駅近を志向する顧客など新たな顧客層へのアプローチに注力。ケイディアイは首都圏を中心に分譲住宅で2,500棟以上の実績がある。首都圏の厳しい法規制に対応しつつ、自由設計により敷地条件を最大限に活用し、高性能かつデザイン性にも優れた快適な住まいを提案している。

5. 美容・健康事業
JIMOSで化粧品販売、(株)ベルエアーでサプリメント及び健康食品販売をそれぞれ展開している。「MACCHIA LABEL(マキアレイベル)」「Coyori(コヨリ)」「SINN PURETE(シンピュルテ)」などのブランドを展開し、各種化粧品、医薬品、医薬部外品、栄養補助食品など、自社製品を中心とした通信・対面販売での直販及び卸売販売を行う。そのほか、受託製造(OEM・ODM)により、他社への製品供給も行うことで美容と健康をトータルサポートする。

美容・健康事業を中心とした新たな商品開発やビジネス展開を目的として、JIMOSの主力商品の製造委託先だった(株)トレミーを子会社化したほか、自社ECサイトやECモールを中心としたEC事業の強化を目的として、(株)アップセールを設立するなど体制強化に努めている。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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